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ブロンクス区で高濃度の微小粒子状物質「PM2.5」が観測されたことが、フォーダム大の学生の研究によって明らかになった。同区の子どもにぜん息が多いことと関連する可能性があるとして注目されている。地元紙amニューヨークが18日、報じた。
同紙によると、フォーダム大4年のナタリー・ワードさん(22)は過去8カ月にわたり、区内各所の大気をリモコン型のポータブル機で測定。ブロンクスリバー街近くのノーブルパークやトレモントパークで、他の場所に比べて著しく濃度の高いPM2.5を観測、米環境保護庁(EPA)の大気質指数(AQI)で「不健康」とされるレベルだった。これに対して同大学のキャンパスやニューヨーク植物園は「中程度」のレベルに分類。ワードさんは同紙の取材に「測定器が高い数値を示しているそばで、子どもたちが遊んでいるのを見るのはつらかった」と振り返った。
排気ガスなどの汚染物から生成されるPM2.5は、粒径が2.5マイクロメートルと微小であるため肺に侵入しやすく、ぜん息などを引き起こす原因になる。同紙によると、2015年のニューヨーク市の集計では、ぜん息の症状で緊急治療を受けた子どもは、ブロンクス区では1万人に410人の割合。市全体の平均は223人で、ほぼ倍だったという。
報道によるとワードさんは現在も調査を続けており、今学期が終わる5月に最終報告を発表する予定。研究は環境保護団体などから既に高い評価を得ている。ワードさんは「有害な物質が大気に含まれていることを、科学者だけでなく一般市民にも知ってもらいたい」と話した。
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