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GPS(全地球測位システム)から送られる時間情報がリセットされる「ロールオーバー」が6日午後8時前、行われた。GPS装置の時刻や位置情報へのトラブルが世界中で懸念されたが、大きな問題は報告されなかった。しかし、ニューヨークタイムズは10日、ニューヨーク市で数々の不具合が出たと報道。市がこれらの問題を公表しなかったと伝えた。
記事によると、ロールオーバーによって市内全域をカバーするワイヤレスネットワーク「NYCWiN」がダウン。NYCWiNは市機関の情報伝達のため外部企業が5億ドル(約558億円)をかけて構築したものだ。不具合により市警察(NYPD)では、車両のナンバープレート照会システム38機が使用不可能に。市運輸局は信号機の管理ができなくなり、清掃局や公園局は、遠方の事務所や現場との通信が遮断された。しかし市は、これらを公表しなかったという。
市はNYCWiNを運営する外部企業にメンテナンス費用として年間3700万ドル(約41億円)を支払っている。報道で事情を知った市議は同紙に「費用は税金から支払われている。市議会や市民はトラブルを知らされるべきだった」とこぼした。市は不具合の原因と対応について公聴会を検討しているという。
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