ニューヨーク市は来月から、医療保険の未加入者が初期診療(プライマリーケア)を受診できる制度「NYCケア」を始める。救急治療室(ER)で受診する患者を減らし、ERの治療の質を向上させることが狙い。 ウォール・ストリート・ジャーナルが16日、報じた。
NYCケアはまず8月1日からブロンクス区の7施設で開始し、利用できる施設を他区に広げていく。予算は年間1億ドル(約108億円)。各施設では週末や夜間などの時間外受診にも対応し、薬局は24時間営業。市はNYCケア開始後半年の同区の施設の利用者数を約1万人と推定し、将来的に保険加入資格のない不法移民や貧困層を含む、保健未加入者30万人の利用を見込んでいる。
同紙によると市ではこれまで、保険未加入者も救急治療や予防治療を受けることができたが、ERがこうした患者で飽和状態になっていた。市のER利用者のおよそ29%が保険未加入者だったという。NYCケアはこうした患者に初期診療の医療施設で受診するよう促す。
しかし、コロンビア大学の保険政策管理局長、マイケル・スパラー氏は同紙に「患者の行動パターンを変えるのは難しいのでは」と話す。ERに治療に訪れた軽症の患者が初期診療の診療所に行くよう勧められると、こうした患者は将来、初期診療を使うようになるというが、ERが使われる回数は減らないとの研究結果もある。
保険なくても初期診療、8月から 救急治療の混雑軽減なるか
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