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スタテン島選出のジョセフ・ボレリ市議会議員(共和)らは10日、スタテン島が「ニューヨーク市から独立」することを検討する条例案を提出した。
高い固定資産税、少ない公共交通網など、同島住民が抱える問題に対して市が「真剣に取り組んでいない」ことが、独立を求める背景だという。ウォール・ストリート・ジャーナルが同日、報じた。
ブルックリン区の人口が約260万人、クイーンズ区が約236万人、マンハッタン区が約163万人、ブロンクス区が約150万人であるのに対し、スタテン島の人口は約48万人。市議会議員の数も少ない。
「市議会でもわれわれは無力。独立すれば自力で問題解決ができる」と、ボレリ議員は主張する。条例案では、独立と財政的安定の実現を検討する委員会の設置を要求。委員会がまとめた独立案は、住民投票にかける。
スタテン島の独立は、1993年の住民投票で65%の支持を得て承認されたが、州下院議会が阻んだ経緯がある。
デブラシオ市長(民主)は11月、「スタテン島はわれわれの一部、われわれはスタテン島の一部。常に一体」と独立反対を表明。コーリー・ジョンソン市議会議長(民主)も「スタテン島独立は、茶番」と突き放す。独立への道のりは今回も険しいようだ。
条例案提出の動機について、民主党が多勢を占める市議会とスタテン島選出の共和党議員の間で「政治的軋轢があるのでは」との見方もあるが、ボレリ議員は否定している。
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