NYU医学部生、早期卒業へ 医師不足を解消し、コロナ治療の前線に

 ニューヨーク大学(NYU)は24日、医学部に在籍する4年生を対象に、通常よりも3カ月、卒業を前倒しにすると発表した。卒業してすぐに、NYUランゴーン医療センターの内科や救急医療室(ER)で「自主的に」インターンとして働くことが条件。新型コロナウイルスの感染拡大で深刻化する病院の人手不足を解消するのが目的。ニューヨークポストが24日、報じた。
 NYUランゴーン医療センターでは、新型コロナウイルスのまん延で患者が病院内にあふれ、医師は超長時間労働を余儀なくされ、極限状態に陥っている。同医療センターからの窮状を受け、NYUは、繰り上げ卒業を許可。この方針は、医学部とNYUが取り決めたことだが、コロナウイルスの感染が止まらない現状での世論の流れにも沿っているという。
 NYUによると、内科または救急医療の専攻者に限らず、卒業条件を満たしている医学部の4年生全員を対象とする。学生が条件に合意した場合、通常の7月1日に代わり4月には卒業となり、ニューヨーク州の医師として前線に配属される。NYUによると、就業日などの詳細については現在調整中だという。
 NYUはまた、今月始めから対面での授業を全学部で自粛し、オンラインでの授業を11日から開始している。

NYUランゴーン医療センターの公式フェイスブックより