米国土安全保障省(DHS)は8月10日、H-1BおよびLビザ(企業内転勤ビザ)の「9.11対応およびバイオメトリック出入国管理料金」の適用範囲を大幅に拡大する最終規則を発表した。これにより9月9日以降、該当する企業は従来の新規採用や転職時だけでなく、同一の従業員のビザ延長手続き(Extension of Stay)を行う際にも、追加費用を支払うことが義務付けられる。

移民の流入を抑制したいトランプ政権は次々と厳格な政策を打ち出している(ブルックリンブリッジから眺めるローワーマンハッタン / photo: 本紙)

H-1Bで4000ドル、L-1で4500ドル

対象となるのは、アメリカ国内に50人以上の従業員を抱え、かつ全従業員の5割以上がH-1BまたはL-1ビザ保持者の企業。条件を満たす雇用主は、ビザの延長申請ごとにH-1Bで4000ドル、L-1で4500ドルの支払いを求められ、同じ役職での実質的な変更がない単純延長であっても免除されない。

審査中案件には適用されず

この変更は過去に申請されたものや、現在審査中のペティションへ遡って適用されることはない。そのため、2027年初頭までにビザの更新期限を迎える従業員を抱える対象企業は、最大6カ月前からの早期申請(アーリーファイリング)を活用して9月9日より前に手続きを完了させることで、多額の費用負担を回避できる可能性がある。ただし、滞在期間の延長を伴わない純粋な登録内容の修正、例えば勤務地や肩書きが変わったなどといった、アメンデッドぺティションズ(Amended Petitions)に関しては追加料金は発生しない。

バイオメトリック料金は、2015年に連邦議会が国家安全保障目的の生体認証システム構築のために創設。議会による新たな法改正がない限り、現時点では27年9月30日に失効する予定となっていた。