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ニューヨークの賃料、底値に?
マンハッタンの中央値、上昇傾向

「賃貸人は、賃料が底値に達したかどうかを見極めている。しかし、すぐに以前のレベルに回復するわけではない」 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、郊外への転出が相次ぎ、軒並み下落したニューヨークの賃料が底値に近付いているとのレポートが相次いで発表された。
ニューヨーク・タイムズ(10日付)の取材に応じたレポート執筆者の一人で不動産鑑定士のジョナサン・J・ミラー氏は「市場は安定し始めており、底が見えてきた」と指摘する一方、以前のレベルに戻るには少なくとも1年はかかるとの見方を示している。
不動産仲介業者の調べでは、5月のマンハッタン区の物件家賃の中央値は月約3千ドルで、前月比8.8%増を記録。過去10年近くで最大の上昇率となった。ブルックリン、クイーンズ両区も同様で、中央値は上昇に転じている。
ミラー氏によれば、今回の上昇は温かくなってきたという季節的な要因以外のものを示唆していると強調。5月のリース契約数は9491件に上り、前月に記録した2008年以来の最多契約数を更新したという。
コロナの影響で、1ベッドルームの平均価格が前年同月比で最も下落した全米の都市は、サンフランシスコで19%減の3137ドル。次いでワシントンが17%減の2181ドル、ニューヨークが15%減の3684ドルだった。
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