犬の糞を堆肥化、植物の育成に NY市で進められる取り組み

 

 

犬の糞を堆肥化、植物の育成に

NY市で進められる取り組み

 

写真はイメージ

 

 ニューヨーク市内で飼われている犬の糞を堆肥化し、植物の育成につなげる取り組みが進められている。1日に排泄する糞の総量は約74トン、年間では2万7千トンにも上ることから、関係者は期待を寄せている。ゴッサミストが6日、伝えた。

 市は昨年、犬9万2千頭の免許証を交付した。市保健所が実施した地域調査によれば、実際の数は公式集計の5倍以上に達しているとみられている。これらによる糞は、アフリカゾウ3800頭分に匹敵するとされる。こうした糞は排泄物として埋立地に捨てられた上、温室効果ガスのメタンガスを発生させている。

 バッテリーパーク・シティでは、犬の飼い主が2019年以後、既に約5700ポンドの糞を堆肥化し、道路脇の中央分離帯にある植物の育成に役立てている。このプラグラムは現在、3つのドッグランのほか、周辺に設置された8つのゴミ箱以外にも拡大する運びとなっている。

 同シティは今春までに、大量の犬による糞に対応できるためのゴミ箱を更新する方針で、1日あたり200ポンド(年間36トン)と推定される糞を埋立地から遠ざけることを目指す。このうち、10%程度が堆肥化できるという。カリフォルニア大学マーセッド校のレベッカ・ライアルズ教授は「犬の糞をゴミ処理場に捨てたり、環境に生かせたりするシステムは素晴らしい」と強調している。

 

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