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ニューヨーク市内を縦横無尽に走る地下鉄駅の天井から、ぽつりぽつりと落ちる水滴の「直撃」を受けた人は、決して少なくないのではないだろうか。真の意味におけるニューヨーカーとして、歓迎されるための「通過儀礼」とも位置付けられる、このイベント。果たして、水滴の正体とは何なのだろうか。

コロンビア大学ラモント・ドハティ地球観測所のベンジャミン・ボスティック教授は、この水滴の実態を突き止めるべく、地下鉄に乗り込んだ。好奇心旺盛なボスティック氏は、フルトン・ストリート4番線のホームで、小さなペットボトルを持ち込み、天井から頻繁に降ってくる水滴を見事にキャッチした。それから15分後、周囲の乗降客が何の関心も示さない中、ボスティック氏は10~15ミリリットルの謎の液体を採取した。
測定した結果、pH濃度は中性の7で「雨水など普通のものに近いかもしれない」(ボスティック氏)とのこと。他の駅でも採取したが、結果は同様だった。液体はカルシウムや亜鉛などで構成されており、ボスティック氏によれば「とても新鮮な水だが、飲料水の基準には達していない」という。得体の知れない液体でないことが分かったとはいえ、地下鉄利用者は、やはり避け続けた方がいいのかもしれない。(12日、シークレットNYC)
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