全米で卵の高騰が止まらない。ニューヨーク市内のスーパーでも、1ダースの卵にほぼ10ドルという高値が付いているところもある。ニューヨークポストが6日、伝えた。

市内のスーパー、モルトン・ウィリアムズではストアブランドのレギュラー卵が1ダース9.99ドル。同スーパーのディレクター、スティーブ・シュワルツさんは「コストの上がり方は半端ではない」と話す。シュワルツさんによると、同スーパーでは複数の養鶏業者から卵を購入しているが、いずれも値段を上げてきたという。「最近、『いつになったら安くなる?』と聞いてみたが、答えが返ってこなかった」と顔を曇らせる。
西57丁目の別のスーパーではエコミール・ケージフリーのブラウンエッグが8.49ドル。業者によると、オーガニック・ブラウンやケージフリーも近々契約が切れるため、値段が上がることになるという。郊外のスーパー、スチュー・レオナードでは既にレギュラーが10.39ドルだ。
元凶は鳥インフルエンザの流行にある。2022年からすでに1億1000万羽の採卵鶏が死んだ。その分、卵の供給が減り、値段の上昇が起きている。品不足で、陳列棚から卵が消えたスーパーもある。過去4週間で1400万羽が感染している。
昨年末アメリカ南部を襲ったハリケーンで、野鳥が従来の「渡り」のパターンから外れてウイルスが広がった。酪農家の乳牛に感染し、近くの養鶏場に広がったとの指摘もある。関係者によると「流行の広がりは予想不可能。5月には回復するという期待も疑わしい」という。市内のデリでは卵を使ったサンドイッチの値段を上げている。卵の値段が「どうなるか分からない」として卵1個につき50セントの追加料金の徴収を始めたレストランチェーン「ワッフルハウス」もある。
ただ一部では安売りも。ブライアントパークのホールフーズでは今週、プレミアム卵が4.69ドルだった。客が殺到したため、1人3ダースまでという制限が設けられた。
編集部のつぶやき
卵不足について、クイーンズ・アストリア在住の友人からのレポートです。「(卵不足)今回は異常。お店に物体がないんです。コロナの時のトイレットペーパーみたいに。フレッシュダイレクトでもアマゾンフレッシュでも見つからず。ホールフーズに1個だけあったので、速攻で注文しました。近所のお店には見たこともないブランドの卵が1種類だけ。それも普通の卵なのにオーガニック以上の値段で売られていました」。ペンシルベニア州では卵泥棒(10万個!)も出現。1月7日現在、犯人はまだ逮捕されていないようです。(A.K.)
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