2025年5月28日 NEWS DAILY CONTENTS

1セント硬貨の製造、来年で終了 製造コストが1枚3.69セントに

米財務省は22日、1セント硬貨(ペニー)の製造を来年をもって正式に終了すると発表した。これにより、1セント硬貨は徐々に姿を消していき、現金取引の最小単位は5セントとなる。シークレットNYCが同日、伝えた。

1セント(ペニー)硬貨(photo: United States Mint)

同省によると、1セント硬貨の製造コストは1枚当たり3.69セントに上昇。同硬貨の製造を中止することで、ただちに年間5600万ドルの節減が見込まれるという。1セント硬貨は1792年に米造幣局が設立された翌年に初めて製造された硬貨の一つ。当時、1セント硬貨は純銅製だったが、現代は銅と亜鉛の合金で製造されている。

 米造幣局によると、2024年にアメリカで製造された硬貨の総数は56億枚だったが、そのうち1セント硬貨は約32億枚と最多だった。現在、114億枚の1セント硬貨が、アメリカ国内で流通していると推計されている。1セント硬貨の廃止については長年にわたり議論が交わされてきた。オバマ前政権で財務長官を務めたジェイコブ・ルー氏も、2015年に1セント硬貨の廃止を支持していたが、さまざまな理由により実現しなかった。トランプ大統領は今年2月、1セント硬貨の製造を「無駄遣い」と批判し、財務省に製造中止を促した。連邦議会には、1セント硬貨の廃止を永久的で法的拘束力のある措置とするための超党派の法案も提出されている。

                       
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