ニューヨークでの生活では驚きが「スタンダート」と化している。筆者は28歳、この間の夏に憧れのニューヨークにやって来た新参者だ。日本(神戸)で人生の大半を過ごしたせいか、いちいちビックリするようなことが毎日のように起こるので、文化の違いやカオスな出来事を中心にポップにつづっていくことにした。
〜 驚きに満ちたネイルサロン 〜
突然だが、ニューヨークには「ホットペッパービューティー」は存在しない。世界の最先端、便利そう、すべてデジタル化されてそう・・・で、されていないのがこの街。なので、お気に入りの美容院やネイルサロンを自力で探すのは、か・な・り大変なのだ。

日本だと先ほどのサイトや割引価格でサービスが受けられる「ミニモ」といった総合予約サイトが数多く存在し、理想の髪型や好みのネイル、価格帯、エリア、日時を絞って検索することで、都合の良いサロンをスマホ一つで見つけることができる。細かい口コミなども参考にできるので、非常に便利だ。
でもニューヨークには残念ながらそんな天才的なシステムはなく、サロンを探すとなれば歩いて見つけるか、人のおすすめに行くか。ヘアサロンは、先日友人からおすすめしてもらった美容師を訪ね「安心安全」を取ったのだが、ネイルサロンに関しては、まだどこか「挑戦」しようとしている自分がいる。
“最悪ダメでも、取ればいい” ので、これまでさまざまなネイルサロンに行ってきたが、まぁどこもパンチが効いていた。この街に来て初めて行ったネイルサロンでは、一応ネットで事前予約をしてから向かったのだが、名前を言っても通じず、1時間待たされた挙句、ネット予約システムは機能していないことに後で気がついた。
そして、席に座ると除光液の入ったオケに手を45分間浸され、シワシワにふやけた指に真っ赤なネイルを塗ってもらった。先日行ったネイルサロンでは「フレンチネイル」(※ 爪先だけ色の異なる細いデザインを施すネイルアート)をお願いすると、夜に行ったからか、おばちゃんが「その日はお客さんが多かった」らしく手が震えていて、出来上がったネイルは、どの指もちょっと線が揺れていた。そして線が揺れていたせいかお会計は、なぜかメニューより5ドル値引きされていた。
筆者はもちろんとびっきりかわいいネイルをしたいのだが、どこかこういった「日本ではなかなか見られない光景」見たさにローカルのネイルサロンを訪れたりしている。そして、あえてこの冒険するのにはもう一つの理由がある。ネイルサロンのおばちゃんたちが最後にしてくれるハンドマッサージ、これが最高なんだ(笑)。
筆者のプロフィール

ナガタミユ(Miyu Nagata)エディター/ダンサー
兵庫県出身の27歳。幼少期に観た「コーラスライン」をきっかけに舞台芸術の世界にどっぷりハマって以来、20年以上踊り続けている。また、日本の出版社で編集者として活躍したのち「書いて、踊る編集者」としてさらなる飛躍を遂げるため、2024年8月から拠点をニューヨークに移す。
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