2025年10月5日 NEWS DAILY CONTENTS

NY・ブロードウェイのチケット攻略 | 1番安く買いたい? 確実なのは? シーン別に攻略法を紹介【保存版】

21周年を迎えたミュージカル「Wicked(ウィキッド)」

円安やインフレでブロードウェイのチケットは年々高騰中。少しでも安く、確実に手に入れたい人が増えている。この記事では、ニューヨークでブロードウェイミュージカルのチケットを賢く購入する方法を目的別に紹介。「人気演目を事前に押さえたい」「現地でお得に買いたい」など、旅行者にも在住者にも役立つ最新のチケット購入テクをまとめた。

21周年を迎えたミュージカル「Wicked(ウィキッド)」

◆ 確実に買うなら

【各種公式サイト・ボックスオフィス】
「せっかくのニューヨーク旅行だから前方席で観たい」「家族が日本から来るので事前に良い席を確保しておきたい」など、希望の座席や演目を確実に押さえたい場合は、各種チケットサイトでの事前購入が最も確実。

基本的には定価(オンラインの場合は決済手数料が加算)で、クレジットカード決済が主流。ボックスオフィスでは現金払いも可能。
サイトによって手数料が異なるため、少しでも安く購入したい場合は複数サイトを比較。オンラインサイトでは不定期にセールが行われ、日程や席によっては30〜50%オフで購入できることもある。

【主なチケットサイト】
Broadway Direct
Broadway.com
Telecharge
SeatGeek
TodayTix

【その他】
・各演目の公式サイトから購入
そこからTelechargeやBroadway Directなどの販売サイトにリンクされている場合もある。

・各劇場のボックスオフィスで購入
オンライン手数料がかからないため、やや安く購入できるケースもある。

劇場のボックスオフィスでは、希望の日時・席を伝えるとチケットが購入できる。チケットは紙のタイプ

【ブロードウェイ・ウィークを活用】
1枚分の値段で2枚のチケットが買える恒例キャンペーン。夏と冬の年2回、約2週間開催されるお得な期間をぜひ活用したい。席数は限られており、人気演目はすぐに売り切れるため早めのチェックを。

次回の開催日程はこちら:
https://www.nyctourism.com/broadway-week/

◆ お得に買うなら

少しでも安く購入したい場合は、
(1)ロッタリー
(2)ラッシュ
(3)個人間売買サイト
の3つの方法がおすすめ。
それぞれのメリット・デメリットを理解したうえで、賢く使い分けたい。

(1)ロッタリーチケット(Lottery Ticket)

【申込方法】
公演前日に申し込み、その日のうちに結果がわかるタイプ(Broadway DirectTelecharge)と、1週間分まとめて申し込めるタイプ(Lucky Seat)がある。申込は1人2枚まで。

サイトごとに実施している演目が異なるため、「観たい演目名+Lottery」で検索を。

【メリット】
定価では100ドルを超えるブロードウェイ作品を、驚くほどの格安価格で観られる点。たとえば「アラジン」や「ライオンキング」がわずか35ドルというケースもある。

【デメリット】
当選は完全に運次第。旅行日数が限られている場合は不向きで、支払い期限が当選発表から1〜5時間ほどと短い。

席の指定は不可。多くは公演1時間前までにメールで電子チケットが届く。一部の演目では当日ボックスオフィスでの受け取りが必要で、その場合は転売・譲渡が困難。

【主な申込サイト】
Broadway Direct
Lucky Seat
Telecharge

大人気ミュージカル「ハミルトン」のロッタリーは、なんと10ドル。ボックスオフィスで身分証を提示してチケットを受け取る

(2)ラッシュチケット(Rush Ticket)

【申込方法】
当日の朝9時からオンラインで販売される「Digital Rush」(TodayTixTelecharge)と、劇場ボックスオフィスで直接並んで購入する「In-person Rush」がある。購入は1人2枚まで。

タイムズスクエアやリンカーンセンターで行列を作る「TKTS」もラッシュチケットの一種。当日および翌日のブロードウェイ/オフブロードウェイ作品を最大50%オフで購入できる。

タイムズスクエアのTKTS。週末は1時間以上並ぶことも

【メリット】
ロッタリー同様、定価より大幅に安く鑑賞できる。また、Digital Rushでは購入前に座席位置を確認できる演目もある(例:「&Juliet」)。

【デメリット】
枚数が限られており、確実に購入したい人には不向き。In-person Rushは人気演目ほど早朝からの行列が必要となり、時間と労力を要する。

【主なDigital Rush実施サイト】
TodayTix
Telecharge

(3)個人間売買アプリ「Theatr」

【申込方法】
アプリ「Theatr」をダウンロードし、観たい演目を検索してチケットを購入。購入者都合で行けなくなった人が出品している個人間取引プラットフォーム。チケットは主にメールまたはSMSで送付される。自分が急に行けなくなった際の転売先として登録しておくのも便利。

【メリット】
公演日が近づくほど、市場価格よりも安く購入できる可能性が高い。

【デメリット】
個人間取引のため、トラブルのリスクがある。出品者のチケット購入証明を必ず確認。プラットフォーム手数料(1枚あたり10〜20ドル)がかかるため、実質価格を考慮する必要がある。

◆ 番外編:若者の特権「30 under 35」

【たったの30ドルで鑑賞】
年齢制限(35歳以下/30歳以下)付きながら、30ドルでブロードウェイを観られる特別プログラムがある。「若者が気軽にミュージカルを楽しめるように」という、ニューヨークならではの文化振興の一環。

【主な実施劇団】
MTC
Hiptix
LincTix

期間によって対象作品は変動するが、新作ミュージカルが選ばれる傾向があり、
2024年トニー賞ベストミュージカル受賞作「The Outsiders」も「30 under 30」を実施中(対象年齢30歳以下、数量限定)。

◆まとめ : 賢くおトクにブロードウェイ鑑賞

ブロードウェイのチケット価格は年々上昇傾向にあり、円安も追い打ちをかけている。公式販売・割引制度・抽選制度をうまく活用し、少しでも賢くお得に、本場の舞台を楽しみたい。

文・写真/Kumiko Ito

                       
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