2025年10月31日 NEWS DAILY CONTENTS

犬を助けに戻った男性が…NYの集中豪雨で起きた悲しい結末

トライステートを襲った30日の集中豪雨で、地下室に雨水が侵入し男性2人が死亡した。ニューヨークタイムズなど地元メディアが31日、伝えた。

豪雨が流れ込み、男性(39)が死亡した地下室(photo: CBS New YorkのYouTube,
https://www.youtube.com/watch?v=MjfsNMzWu2sからスクリーンショット=2025年10月30日)

39歳の男性はブルックリン・フラットブッシュの自宅地下室に戻り、飼い犬を助けようとした際に閉じ込められたという。ニューヨーク市消防局(FDNY)広報官によると、ダイバーが男性を救出し、救急車でキングス郡病院に搬送した後、死亡が確認された。

もう1人の43歳の男性は、マンハッタン・ワシントンハイツにある建物の浸水した地下ボイラー室で発見され、現場で死亡が確認された。ニューヨーク市警察(NYPD)は30日夜の時点で両名の氏名を確認していない。

ブルックリンとマンハッタンでの死亡事故は、29日にトライステート全体で1〜3インチ(約2.5〜7.6センチ)の降雨があった中で発生した。ラガーディア空港では2インチ(約5センチ)超、ニューアーク・リバティー国際空港とセントラルパークではそれぞれ1.9インチ(約4.8センチ)と1.8インチ(約4.6センチ)の降雨量を記録。市の緊急管理庁広報担当者アリーズ・デラ・クルス氏によると、雨は8時間にわたって降ると予報されていたが、実際にはその大半が午後3時50分ごろから始まった激しい20分間の集中豪雨として降り注いだ。ここ最近の乾燥した天気のせいで、街路や歩道には落ち葉やごみが山積みに。豪雨がそれらを排水溝へ流したが、多くの排水溝が詰まり、行き場を失った水が市内にあふれた。

市内250カ所以上の洪水センサーを監視するフラッドネット(FloodNet)によると、洪水のピークは午後3時から5時にかけて発生。最も被害が大きかったのはフラットブッシュとクイーンズのホリスで、2021年のハリケーン「アイダ」の際には複数の死者が出ている。両地区では水深約60センチの洪水が発生。ブルックリンのブッシュウィックやクイーンズのイーストフラッシングの一部も深刻な被害を受けた。

地下鉄では、路上からの浸水により散発的な遅延が発生。ロングアイランド鉄道では軽微な遅延が生じた。メトロノース鉄道は洪水の影響を受けなかったが、倒木により一部遅延が発生した。ニュージャージートランジットは、ニューアーク国際空港付近の高水位により、鉄道路線で最大30分の遅延を報告した。

ブルックリンで死亡した男性の隣人によると、男性は浸水した地下室から飼い犬1匹を救出した後、もう1匹を救出するため戻ったという。男性は閉じ込められ、男性と犬の両方が死亡した。

                       
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