2026年1月22日 NEWS DAILY CONTENTS Miki COLUMN

『ちょっと得するNY20年主婦のつぶやき』(20)アメリカの子どもスポーツ、結局いくらかかる?|習い事シリーズ(第1回:スポーツ編)

アメリカは、褒めて育てる文化。参加しただけで、メダルや賞が出ることも。 でも、それが友達どうしでモチベーションを高めることにも。大会主催者の思うつぼ

アメリカで子どもがスポーツを始めると、最初に驚くのは“熱量”です。

「週末が全部スポーツで埋まるの?」「結局いくらかかるの…?」

アメリカでは、スポーツは“特別なこと”というより、学校生活やコミュニティー活動の一部。スポーツを通して、友達ができたり、学校生活がぐっと広がったりするのもアメリカならではです。今回は、アメリカでよくある子どものスポーツの仕組みを、費用面も含めて分かりやすくまとめました。

1)まず知っておきたい:アメリカのスポーツは「季節ごと」が基本

アメリカの子どものスポーツは、年間を通して同じ競技を続けるというより、季節(シーズン)ごとにスポーツが入れ替わるスタイルが一般的です。そのため、1年で2つ前後のスポーツを経験する家庭も多く見られます(例:秋=サッカー、冬=バスケ/水泳、春=野球/陸上など)。

*スポーツのシーズン分けは地域や学校によって異なります

2)スポーツの選択肢は3タイプ

アメリカの子どものスポーツは、大きく分けると次の3つです。

① Recreation(レクリエーション)

タウン(市や町)やYMCA、地域のコミュニティセンターなどが主催することが多く、初心者でも参加しやすいのが特徴です。週1〜2回が多く、費用も比較的手頃です。

② School(学校スポーツ)

中学・高校生になると学校のチーム活動が増えます。幼稚園〜小学校でも放課後のスポーツはありますが、他校と試合をするような「学校代表」の活動は中学以降が一般的です(これも地域差あり)。学校の友達と一緒に活動できるので、日常生活に組み込みやすいのも特徴です。

③ Club / Competitive(クラブ・競技系)

ここから一気に“本気ゾーン”です。練習頻度が増え、大会や遠征が入り、費用も大きくなりがちなのが特徴です。わが家の子どもたちは水泳をしていますが、水泳は早い段階からClub(Swim team)に入る子どもも多く、続けていくうちに練習量が一気に増えるケースも少なくありません。

3)結局いくらかかる?(よくある費用の目安)

アメリカのスポーツは「月謝だけ」では終わりません。主な費用は、次の5つ(+場合によっては追加費用)です。
①登録費(シーズンごと)②ユニフォーム・道具代 ③大会参加費 ④遠征費(交通・宿泊・食費)⑤プライベートレッスン料(希望者のみ)

*チームによって施設利用費、保険・登録関連費、写真代などが別途発生することもあります

Rec スポーツ(軽め)

登録費:$80〜$200/シーズン

ユニフォーム・道具:$50〜$200

合計:$150〜$500/シーズンが目安

*登録費は1シーズン当たり平均$100〜$400程度というデータもあります

Club / Travel(競技系)

チーム登録費:$800〜$5000+/年

ユニフォーム・道具:$150〜$500+(買い替えが出ることも)

遠征費(交通・宿泊・食費):$500〜$3000+/年

プライベートレッスン(希望者のみ):$30〜$100+/時間

合計:年間$2000〜$8000以上になることもあります(*遠征や追加費用次第)

*費用は地域・競技レベル・チームの方針によって差があります

週末の出勤先はプール。しかも、平日よりも朝早く

4)保護者が大変なのは「費用」だけじゃない

アメリカの子どものスポーツは、子どもだけで完結しないのが現実です。多くの家庭にとって負担となるのは、「お金以上に、スケジュールと保護者の関与」かもしれません。

例えば、平日の練習送迎に加え、週末は試合で丸一日つぶれたり、朝早い集合(場合によっては午前5〜6時台)や遠征が入ったりすることもあります。競技レベルが上がるほど、家族の予定が子どものスポーツ中心になりがちです。

またアメリカでは、当番(スナック係や送迎係)や各種イベント、さらにはFundraising(資金集め)など保護者もチーム運営に関わることが多く、頭痛の種はどんどん増えていきます。アメリカにおける子どものスポーツは“コミュニティーで支える文化”が背景にあると実感します。

5)周りがみんなスポーツしてるけど… への答え

保護者がいちばん不安になるのがここだと思います。

「スポーツをやらないと周りに追いつけない?」「クラブや遠征チームに入らないと将来不利?」と不安になることもありますよね。でもアメリカは選択肢が多い分、“正解は家庭ごとに違う”のだと感じます。「無理をすると続かない」とはよく言ったもので、結局伸びるのは「続けられた子」なのです。だからこそ、家庭の予算や生活リズムに合ったチームやペースを選ぶことが大切。子どもが「楽しい」「また行きたい」と思える環境が、いちばんの成長につながります。

*続けるコツ(節約&負担軽減

チームによって費用や練習頻度、保護者の負担は大きく違うので、最初のチーム選びは「無理なく続けられるか」を基準にするのがおすすめです。きょうだいがいる家庭ならシーズンをずらし、ユニフォームや道具は中古やお下がりを活用するだけでも負担を抑えやすくなります。

◆失敗しないスポーツチーム選びチェックリスト

1) 目的は? 体力づくり/友達づくり、楽しく続ける、競技として上達したい、学校代表を目指したい

2)週何回までOK? 平日練習の回数、週末が埋まっても大丈夫か

3) 年間予算は? 月謝だけでなく、遠征・道具・大会費まで想定する

4) 保護者の関与はどのくらい? 送迎・当番・資金集めの有無を事前に確認

5)子どもが楽しんでいる? 結果よりも「続けたい気持ち」を最優先

アメリカは褒めて育てる文化。参加しただけでメダルや賞が出ることもあります。
それが友達同士でモチベーションを高めることにもつながります。大会主催者の思うつぼ

正直言って、アメリカの子どものスポーツは時間もお金もかかり、送迎や大会で「ここまで…?」と思うこともあります。実際、わが家も兄弟で試合時間がずれたり、ボランティア担当が入ったりして、週末は早朝から深夜まで会場にいたことも少なくありませんでした。

それでも続けて良かったと思うのは、クラブで積み重ねた経験が、やがて学校のチーム(Varsity)につながり、子どもたちの世界がさらに広がっていったからです。サポーターである保護者間にも自然とつながりができ、生活の支えになるコミュニティーが生まれたことは大きな収穫でした。

クラブはタイムや技術など「個人の成長」を競うものですが、Varsityでは学校を代表する責任感や先輩後輩の役割、チームとしての団結力を学ぶ機会が増えます。仲間と支え合い、励まし合い、戦略を考えた経験は、単なるスポーツの枠を超えて子どもたちの将来を輝かせる糧になると信じています。

【今日のひとこと】

「比べることは、劣等感と優越感だけを残す」

周りに合わせて急ぐよりも、わが家のペースで“続けられる形”を選ぶこと。親子共々、それがいちばんの成長につながると感じています。

                       
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