2026年2月5日 NEWS DAILY CONTENTS

寒波襲来のNY、アパート入居者から「暖房停止」の苦情が過去最多に | 編集部員も体験…311コールしてみた

氷点下の気温が9日連続で続いたニューヨークで、数万人のニューヨーカーが自宅で暖房のない状態に置かれていたことが明らかになった。相談窓口311(非緊急事態および市政に関する情報を提供)に寄せられた暖房と給湯不足に関する通報は1月、約8万件となり、2010年の統計開始以来最多を記録。市住宅局のデータによれば、1月の最終週には3万件の通報があり、7日間で過去最多の苦情件数となった。調査報道を行う非営利団体シティリミッツが3日、伝えた。ニューヨーク市は暖房のない住民に対し、家主と話し合い、問題が解決しない場合は311に連絡するよう呼びかけている。

氷点下の気温が続くニューヨーク、雪が解けずに残っている(5日、ブルックリン / photo: 本紙)

市住宅保全開発局(HPD)は人員を増やして対応し、2週間で1万2000件以上の案件を解決したとする一方、対応が追いついていないと感じる住民も少なくない。ブルックリンの集合住宅では、室温が法定基準を大きく下回る中、古いボイラーの故障が繰り返され、修理しても再び暖房が止まる状況が続いているという。

NY市が定める「暖房シーズン」の規則

ニューヨーク市は、家主は10月1日から5月31日までの「暖房シーズン」中、午前6時から午後10時までは、外気温が華氏55度(摂氏約12.8度)を下回る場合、アパートおよび建物の全室において室内温度は華氏68度(摂氏約20度)に、午後10時から翌朝の午前6時までは、外気温にかかわらず、華氏62度(摂氏約16.7度)に保つことを義務付けている。暖房や給湯の停止は、数日以内に検査が行われるべき「クラスC」の即時危険違反とみなされる。しかし、検査が不定期で在宅時に行われないことも多く、違反が見逃されるケースがたびたび指摘されている。

311への苦情申し立ての手順

ステップ1 記録と通知:電話前に室内温度を記録し、家主に書面で通知(書留郵便を推奨)。*編集部員Kのようにメールなどで申し立てができる場合はその要領に従う(ただし、必ず保存しておく)

ステップ2 311へ連絡:電話、アプリウェブサイトで問題を報告する

ステップ3 詳細情報の提供:住所、部屋番号、家主の連絡先を伝える

ステップ4 参照番号の取得:苦情の追跡用に参照番号を保存する

311へ苦情を申した後に起きること

HPDの介入: 311は苦情をHPDに転送

検査: 暖房不足を確認するため、検査官を派遣(通常48時間以内)

違反が発見された場合:HPDは所有者へ通知書を発行。無視した場合、HPDは緊急修理を実施し、家主に請求することがある

本紙編集部員も暖房切れを体験、311に電話をした

ブルックリン・プロスペクトハイツの家賃安定化(レント・スタビライズド)アパートに住む本紙編集部員Kは4日午後7時の時点で暖房が止まっていることに気づき、まず家主に電話し、テキストメッセージを残し、家主が提供する緊急対応用のポータルサイトに苦情をレポートした。しかし家主からの連絡はなく、室温はどんどん低下。10時過ぎても暖房が戻らないため、311に電話をした。311の担当者に対し、住所・氏名と「いつから暖房が止まっているか」「家主には連絡したか。対応はなされたか」などについて説明。担当者は、ただちに「HPDに転送する」として、苦情追跡用の参照番号を口頭で教えてくれ、電話を切った直後にも参照番号と参照先のリンクをテキストで送ってくれた。担当者の対応は終始フレンドリーで手際良かった。その後しばらくして暖房は戻ったが、5日午後の時点で家主からの説明はない。なお今回、苦情の申し立ては英語で行ったが、311は日本語を含む175以上の言語での通訳サービスを提供している。言葉に不安を感じた場合は、日本語の通訳を依頼しよう。

                       
合わせて読みたい記事
RELATED POST