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2026年冬のニューヨーク・ファッション・ウィークで初めてコレクションを披露した、日本出身のアーティストAo Miyasaka(アオミヤサカ)さん。「グローバル・ファッション・コレクティブ(Global Fashion Collective)」でのショーを経て、ミッドタウンにあるギャラリーで展示会を開いたAoさんを直撃。初のコレクション披露に込めた思いや、ニューヨークに対する思いなどを聞いた。

褒め言葉の数々「初めてのコレクションでこれほどの…」
「当日、ショーの後に取材していただいたときは、悔しさからボロ泣きしてしまったのですが」と話すAoさん。ショーの最中にハプニングが起き、涙を見せたショー終わりから一転、落ち着いた様子だ。「展示会には『ショーを見たよ!』という人たちがたくさん来てくださって、『Greatだったね!』と褒めてくださいました。ショーのテーマはすごく大きなものでしたが、『確実に必要な人がいる』と言っていただけて、本当に良かったです」

2月15日に開催された「グローバル・ファッション・コレクティブ」で、「R.I.P. 過去の自分への通過儀礼」をテーマに、自身が経験した家庭内暴力や性犯罪などから着想を得たメッセージを、「身にまとう表現」へと昇華させたAoさんのコレクション。
迫力のあるデザインの数々に観客からは高評価が寄せられ、現地メディアから「初めてのコレクションでこれほどのインパクトを出せたのは、君のキャリアとして非常に良い」といった褒め言葉もあったそうだ。

表現を通して「考えるきっかけ」を
Aoさんが服作りを通して取り組むのは、”眼差しの更新” 。「自分ごとじゃないから」と敬遠されがちな暴力や死といったトピックを、自身の経験から紡いだ感情を洋服に乗せ、見る人に「生きること」を考える、きっかけを作ってきた。日本を含むアジア諸国で50回ほど展示してきたが、そのたびに「自分には関係ないから」と感想を伝えることを敬遠されるなど、作り手(発信者)と受け取り手の間で乖離を感じていたという。

「でも今回ニューヨークに来て、メディア関係者や現地の方々が内容に関する直接的な感想をたくさんくださって。これまで感じていた “一歩引かれた” 状態ではなく、直接伝えてくださることが私の自信につながり、必要性に気付けました」
「日本の精神性やものづくりにときめき」
Aoさんのコレクションには「パワフル」「ストロング」という言葉が飛び交い、実際に編集部が取材に訪れた際も、ショーをきっかけにギャラリーに足を運んだ来場者が、口をそろえて「力強かった」と話していた。そんな力強いコレクションが生まれた背景には、日本の職人が作る伝統工芸品の力もあった。


「日本の精神性やものづくりはすごく緻密で繊細で、真剣度がすごい。それは他の国と比較するわけではなく、その姿勢に、私はときめきを感じます。今回のコレクションには、京都の職人さんがショーのために特別に作ってくださった般若や、福井のテキスタイル会社が手がける和紙とベルベットが重なった作品など、他にも日本で作られたさまざまな素材を使わせていただいています。私の人生を賭けて向き合っているテーマは簡単なものではないので、より芯の通った表現として昇華させるために、コレクションには真面目な素材を取り入れたいという思いがあって」

工芸品を手がける職人たちの作品や思いを、ファッションウィークという大舞台に連れていくAoさん。そこへの期待やプレッシャーを聞くと、「般若やテキスタイル、ビーズの職人さんたちが、私をニューヨークの舞台に立たせてくれている。逆なんです。現場にいる職人さんたちは、守られている日本の伝統やものづくりにとどまらず、もっと面白いことをどんどん開発ベースでやっちゃいなよ!と背中を押してくださる。応援してくださっているのがとてもうれしいなと思っています」と語った。

そんなAoさんはニューヨークから帰国後すぐ、次なるプロジェクトとして、3月に東京で開催される「楽天ファッションウィーク」に向けて、新たなコレクションの制作をスタートする。「今回のショーが終わっていただいたオファーなので、すごく忙しくなるそうですが、ものすごく楽しみでワクワクします」
今回のニューヨークでの経験を糧に、さっそく新たな一歩を歩み出した。
取材・文・写真/ナガタミユ
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