2026年2月24日 NEWS DAILY CONTENTS

アメリカのZ世代で「トランプ離れ」進む…なぜ? 複数の世論調査から判明

トランプ大統領の2期目が始まって1年、大統領の当選に貢献した重要な有権者層が、こぞって彼を見捨てていることが。最近実施された複数の世論調査で明らかになった。若者の間でのトランプ氏への支持はこの1年で急落しており、若い男性の間での支持の落ち込みが特に顕著となっている。今年11月に実施される中間選挙までに「世論が劇的に反転しない限り、共和党が下院の支配権を維持する可能性は低い」との見方も出ている。タイム誌が17日、伝えた。

トランプ氏の熱心な支持基盤である「MAGA」の間にも揺らぎが生じてきている(photo: Unsplash / Natilyn Hicks Photography)

ピュー・リサーチ・センターのデータによれば、2024年大統領選挙でトランプ氏は、18~29歳(Z世代)有権者の39%の支持を獲得。データ会社キャタリストの24年の選挙の分析によると、トランプ氏は特に若い男性の間で54%の支持を獲得したと推定されている。

エコノミスト / ユーガブ(YouGov)世論調査(2月6~9日実施)

トランプ氏のZ世代からの支持率は、現職2期目において過去最低水準に低下。同世代の有権者の支持率は25%、不支持率は67%だった。これは25年2月時点の支持率50%、不支持率42%から低下している。

ウォール・ストリート・ジャーナル世論調査(1月8~13日実施)

30歳未満有権者の58%が現在、大統領としての彼の業績を不支持。

CBSニュース世論調査(1月14~16日実施)

Z世代におけるトランプ氏の職務支持率が、25年2月のプラス10ポイントから1月中旬にはマイナス32ポイントに低下。

無党派シンクタンク・サードウェイ世論調査(2025年12月8〜22日実施)

トランプ氏の職務遂行に対する支持率はZ世代の男性層で低下、支持32%、不支持66%。

なぜ支持率が低下したのか

経済や移民問題から外交政策、医療制度に至るまで、あらゆる分野で支持を失っている。

医療:66%が医療資金削減からの医療費負担増と保険未加入を懸念

トランプ氏の「ビッグ・ビューティフル・ビル」により、今後10年間で連邦の医療支出は約1兆ドル削減される(そのうち 8000 億ドル近くがメディケイドだけで削減)。議会予算局はこの削減により、さらに1000万人以上が保険に加入できなくなるだろうと推定。医療保険制度改革法(ACA)に基づく補助金も延長されなかったため、26年には保険の自己負担額が倍増すると推定されている。

サードウェイとウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の世論調査で最も重要な問題として認識。サードウェイが調査した若い男性の約66%が連邦の医療資金削減を懸念。WSJが調査したZ世代の医療に関するトランプ氏の支持率は マイナス32だった。

外交政策:アメリカ第一が履行されず、61%が「過度に焦点」

トランプ氏や政権幹部が24年の選挙キャンペーンで「アメリカ第一」の外交政策を公約に掲げたにもかかわらず、グリーンランド併合への野心をあらわにし、ベネズエラのマドゥロ前大統領を拘束した。

25年12月のピュー・リサーチ・センターの調査では、30歳未満のアメリカ人のうち、アメリカが国際問題に積極的な役割を果たすことが「極めて重要」または「非常に重要」だと考えるのはわずか39%。これは30~49歳の回答者より5ポイント、50~64歳の回答者より20ポイント、65歳以上の回答者より34ポイント低い。

1月のCBSニュース / ユーガブ(YouGov)の世論調査では、30歳未満のアメリカ人の61%が、トランプ政権は「国際問題や海外の出来事」に「過度に」焦点を当てていると回答。WSJの世論調査では、外交政策に関するトランプ大統領の支持率はマイナス31だった。

経済:71%がインフレ政策に不満

物価抑制はトランプ氏の24 年の選挙キャンペーンの最重要課題の一つだったが、経済全般に関する彼の支持率は若者層の間で大きく低下している。サードウェイの世論調査では、若い男性の58%が、トランプ氏が自分の経済状況に悪影響を与えていると答え、良い影響を与えていると答えたのはわずか23%だった。

WSJの世論調査では、経済・関税・生活費が主要懸念事項として浮上。Z世代の有権者の29%がトランプ氏の関税政策を不支持とし、25%が経済政策を不支持、11%がインフレ対策に不支持を示した。

CBSニュース / ユーガブ(YouGov)の世論調査では、30歳未満の回答者の58%が経済は「悪化している」と感じ、53%が商品・サービスの価格が「上昇している」と認識していると答えた。1月中旬の同調査では、30歳未満回答者の71%がトランプ大統領のインフレ対策に不満を示し、76%がトランプ政権の物価抑制策は「不十分」と感じていた。

移民問題:48%がICEの廃止を支持

1月中旬のCBSニュース / ユーガブ(YouGov)調査では、30歳未満の回答者の60%がトランプ政権の不法移民強制送還策を「やりすぎ」と感じていた。2月のPBS / NPR / マリスト調査では、30歳未満のわずか18%がトランプ氏の移民取り締まりを支持し、69%が不支持を示した。Z世代の回答者の約75%が、移民取締官の行動によってアメリカが「やや」または「かなり」安全でなくなったと報告しており、これは調査対象の他の年齢層よりも高い割合だった。

サードウェイの世論調査は、特に若い男性層におけるこの懸念を裏付けており、回答者の60%が移民問題を最重要課題として挙げ、特にトランプ氏の「外国人に見える、または聞こえる者を標的とした移民摘発の拡大」を問題視している。

1月下旬のユーガブ(YouGov)世論調査では、共和党員の19%、政治的立場を問わず全米成人の48%が米移民関税執行局(ICE)廃止を支持すると回答した。

                       
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