アメリカとイスラエルがイランを攻撃し、最高指導者ハメネイ師が殺害されたと報じられたことを受け、ニューヨーク市と周辺地域では怒り、不安、歓喜が入り交じる反応が広がった。ニューヨーク市のマムダニ市長は、今回の攻撃を「違法な侵略戦争の壊滅的なエスカレーション」と非難。市民が求めているのは体制転換を狙う新たな戦争ではなく、生活費高騰への対策と平和だと訴えた。ニューヨークタイムズが1日、伝えた。

政治家の間でも温度差がある。下院選に出馬するブラッド・ランダー氏(民主)は、「これは反社会的な大統領が仕掛けた違法な戦争であり、その目的は失墜しつつある政権から国民の目をそらすことだ」と激しい言葉で非難。同じ民主党のダン・ゴールドマン議員はイラン政権を「危険」としつつも、体制転換を掲げた中東介入が「終わりなき戦争」につながりやすいと警戒感を示した。さらに市議会のジュリー・メニン議長は、「戦争の判断は大統領ではなく議会にある」と、憲法上の手続きを強調した。
イラン系住民の受け反応は独裁者の死を喜ぶことよりもはるかに複雑だ。ニュースクール大学のイラン研究者、バハレ・エブネ・アリアンさんは、出口の見えない戦争が内戦や国家崩壊を招き、失敗国家となる恐れを指摘。「爆弾で民主主義や自由がもたらされた国はない。この戦争はイラン国民による平和的な民主化への移行の可能性を著しく複雑化させるだろう」と話す。
ブルックリン・フォー・ピースの理事で、全米イラン系アメリカ人評議会の運営責任者であるユダヤ・イラン系アメリカ人、エタン・マブーラクさんは、祖国が爆撃されることを望まないイラン系アメリカ人の声が「今こそ必要だ」と訴えた。
一方、ユダヤ系やイラン系住民が多いロングアイランドのグレートネックでは、攻撃支持の空気が強い。地元スーパーマーケットでは「店に明るさが戻った」と喜ぶ声も。ペルシャ料理店のオーナーは従業員とハメネイ師死亡の報に乾杯したという。対照的にブルックリンのベイリッジでは、「主権国家への攻撃や暗殺に当たる」としてアメリカとイスラエルを批判する声も上がっている。
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