2026年4月10日 NEWS DAILY CONTENTS

アメリカ就労ビザ「H-1B」に衝撃、高賃金優先で“当たりやすさ”が変わる新制度

Bermix Studio

米移民局(USCIS)は2027年会計年度のH-1B(専門職向け就労ビザ)の選考方法を大きく変更(詳細)。 従来の無作為抽選に代わり、賃金加重方式による抽選プロセスを導入、施行した。新制度では、「職業別雇用・賃金統計(OEWS)」の賃金水準に基づき、高賃金の職種ほど抽選へのエントリー数が増える仕組みとなっており、高賃金の職種が優遇される。

新規のH-1B申請に対し、10万ドルの追加手数料を課す制度を昨年9月に導入するなど、トランプ政権は強硬な移民政策を通じて外国人労働者の排除を進めている。写真はイメージ(photo: Unsplash / Bermix Studio)

「運」ではなく「仕事内容」で決まる時代へ

今回の変更により、抽選ビザ受給の可否は「給与の額」で決定されることになる。労働省が決めた給与レベルが高いほど、つまり「高い専門技術が必要で、給与も高い仕事」ほど、優先的に選ばれる仕組みだ。USCISは「スキルの高い人を正しく選ぶための変更」と説明している。

4月1日からの申請には、新規申請書(Form I-129)を必ず使わなければならない。旧式の申請書を使用した場合、その場ですぐに却下されてしまうため、細心の注意が必要だ。新規申請書では、学歴やこれまでの経験、管理職かどうかなど、「その仕事にふさわしい給与がきちんと支払われているか」を厳しく審査するための、より詳しい情報が求められる。

「個人の経歴」より「仕事内容」が重要

移民法の専門家は、「今回の変更で最も大切なのは、給与の基準が『個人の資格』ではなく、『その仕事に何が求められているか(職務要件)』で決まる点だ」と話している。例えば、本人が「修士号」を持っていても、その仕事自体が「学士レベル」の内容であれば、学士としての基準で評価される。また、選ばれやすくするために仕事の内容を故意に難しく書く(水増しする)行為も厳しい審査の対象となる。

留学生や新卒者には「厳しい壁」

今回の変更により、アメリカでの就職を目指す留学生への影響は避けられそうにない。特に、給与が低めに設定される「エントリーレベル(新卒・初級職)」の仕事は、給与が高い仕事と比べて選ばれない可能性が高いからだ。専門家は、「 H-1Bビザはもはや運に頼るものではなく、仕事の内容とそれに見合う報酬(給与)で競い合う時代になった」と警告している。

                       
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