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救急車利用料を54%値上げ
1385ドルで患者負担が急増

ニューヨーク市消防局(FDNY)は21日、911で呼んだ救急車の利用料を1385ドルに値上げする提案を発表した。現行の900ドルから54%も上がることになる。ニューヨークポストが伝えた。
FDNYは加えて、病院までの走行料も1マイル当たり15ドルから20ドルに引き上げたい考え。「諸経費の値上がりや緊急医療班(EMS)職員の賃上げに連動させている」と説明している。前回、救急車の利用料が値上げされたのは2021年。775ドルから900ドルに16%上昇した。FDNYの救急車の運営費用は年間約6億ドル。市内の病院までの搬送の約70%を担う。
この提案が承認されれば、新料金はこの春から適用となる。広報官は、今年度の救急車利用料収入は400万ドル上がると予想。24年度には1600万ドル超の増収を見込んでいる。
EMS職員組合のオーレン・バージライ組合長は「我々の賃上げは微々たるもの」と困惑気味。22年度の初任給は4000ドル上がって、3万9386ドルになったと明かした。そして「賃上げを利用料に転嫁するのは、インフレで苦しむ市民に対する思いやりに欠ける」と指摘している。一方、「残念ながら、インフレには抗しがたい。それでもFDNYの救急車は最良の選択肢だ」と語るスタテン島選出、ジョー・ボレリ市議会議員もいる。提案を巡る公聴会は3月24日に開催予定だ。

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