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地下鉄・駅内で凶悪犯罪急増
顔面を殴打された職員も

ニューヨーク市警(NYPD)の集計によると、今年に入って地下鉄・駅内での凶悪犯罪が2023年同時期比約20%も増加している。
重窃盗はこれまでに155件。昨年は127件で22%増だった。重暴行は82件で17%増えており、強盗も75件で12%増加した。殺人は2件。昨年は1件だった。銃による負傷者は昨年の1人から7人。数人がケガを負ったブロンクスの地下鉄駅での発砲事件は記憶に新しい。性的暴行だけが例外。昨年1件に対し、今年はいまだ発生していない。総じて、凶悪犯罪は317件。昨年は268件で18.3%の増加となっている。
被害者は利用者だけではない。16日にはウォールストリート駅構内で寝ている男を起こした職員、ノレーン・マロリーさんがその男に追いかけられ、顔面を殴打されるという事件が発生した。居合わせた複数の男性が男を取り押さえたが、マローニーさんは眼窩を骨折。「ただ、職務を遂行しただけなのに。どうしてこんな目に遭うのか分からない」と組合の集会で発言。「駅構内の職員は日常的に暴言を浴びせられている」と訴えた。
アダムズ市長は20日の記者会見で、地下鉄網内での警官増員を「財政難から断念せざるを得なくなった」と説明。それでも警官を12時間シフトに移行させ、MTAや州政府に残業代の補助を求めるなどして「地下鉄や構内での巡回強化を続けたい」と話している。(20日、ニューヨークポスト)

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