
世界への思いを込めたスピーチコンテスト「よこはま子ども国際平和スピーチコンテスト」で市長賞を受賞した4人の生徒が、「よこはまピースメッセンジャー」として、ニューヨーク・マンハッタンを訪問。国連本部やユニセフ本部、国連国際学校での交流や初めて訪れたニューヨークの印象などを聞いた。
毎年約4万人の小中学生が参加し、「国際平和のために、自分がやりたいこと」をテーマに子どもたちが熱い思いを披露する同スピーチコンテスト。今回で28回目を迎えた。
市長賞を受賞し、ニューヨークに訪れたのは志村 優妃(しむらゆうひ)さん、加藤 夢丸(かとうゆめまる)さん、林 睿騰(りんるいてん)さん、イグウェ ケイト友菜(ゆな)さんの4人。スピーチでは戦争と平和、人種差別や偏見に対するそれぞれの思いと、自身の体験談を照らし合わせながら自らのステートメントとして表現した。
イグウェさんは同大会に参加したきっかけと今後の展望を「ずっと世界に興味があった。日本で肌が黒い人は珍しく、これまでずっと視線を浴びてきた。『こういう世界にしたい』と言うことで世界は変わっていく。多様性のある社会を作って、私はアートを通していろいろな方法で平和を表現したい」と話す。
アメリカ滞在中には、国連やユニセフに訪れたのだが、国連国際学校で感じた “日本の学校との違い” が非常に印象的だったようで、「髪や服装が自由な校則。日本は教科書通りにすることばかりに力を入れますが、アメリカでは自分が吸収したいことを勉強しているイメージがあった」と志村さん。
インタビュー中、「行動しないと結果が出ない」と強く発信していた林さんも、そんな違いを踏まえて「アメリカの学校の授業では自分の意見を言いやすい雰囲気作りがされていた。今後、僕もそんなふうに平和について話しやすい環境を作って、例えば『今日寄付行くけど、来る?』と、友達を誘って行動していきたいと思う」と意気込む。
それぞれが世界平和に対する思いを持ってニューヨークを訪問。そこで彼らなりにその思いを膨らませることができたようだ。「ニューヨークで世界平和のことをより深く学び、後悔をしないよう、身近にいる人をもっと大切にしたいと思いました」と、加藤さん。
「よこはまピースメッセンジャー」としての活動は来年も引き続き行われ、横浜市長への活動報告や「よこはま子ども国際平和シンポジウムへの参加」などが控えている。詳細は公式ページを参照。
取材・文・写真/ナガタミユ
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