5日の大統領選挙でトランプ前大統領が再選を果たした。2期目の「トランプ2.0」はニューヨーク市にどのような影響を及ぼすだろうか。7日、ニューヨークタイムズが報じた。

トランプ氏は不法越境者の国外追放を公約に掲げた。20万人が流入したニューヨーク市が標的になるとの見方があり、移民コミュニティに震撼させている。移民支援団体は、連邦当局の取り締まりに抵抗する構えを見せている。
アダムズ市長も「誰が大統領であろうとも、我々の市の価値観は変わらない。女性、移民、性的少数者や一般市民の権利は守る」と宣言した。その一方で、凶悪犯罪「容疑者」の国外追放に関し、市警察(NYPD)が連邦当局に協力できるよう法改正をすべきだと主張。本音が透けて見える。アダムズ氏は人工妊娠中絶の権利も守るとしている。ただ連邦レベルで規制が強化されれば話は別だ。また、トランプ氏の公約に連邦教育省の廃止がある。人種やジェンダーに関するカリキュラムや規則が変更されるかもしれない。
トランプ氏は混雑課金にも反対。1期目には、ハドソン川トンネル改修工事にストップをかけた。2番街地下鉄路線の延長を含む市内の公共インフラ投資が棚上げになる恐れがある。ニューヨーク州選出の連邦議員はトランプ氏就任前に連邦政府補助金を確保しようと躍起だ。
さらにトランプ氏は地球温暖化に対して懐疑的。100件近い対策案件が中止される可能性がある。混雑課金や土壌汚染対策の「スーパーファンド」活用といった環境問題対策を早期に実施するようホークル州知事に促す声が高まっている。
アダムズ氏は汚職容疑で来年4月裁判に臨む。連邦法違反の疑いだ。トランプ氏はアダムズ氏に同情する意味の発言を行なっており、恩赦を与える可能性がある。来年の市長選挙を左右しかねない。
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