中国からの輸入製品が市場の大部分を占める玩具業界に今、激震が走っている。一部の玩具メーカーは既に価格を10〜20%値上げしており、他のメーカーは145%の関税が撤回されることを期待して出荷を遅延。年末年始の注文も凍結されている状況だ。ニューヨークタイムズが6日、伝えた。

アッパー・ウエスト・サイドにある老舗玩具店、ウエストサイド・キッズを経営するジェニファー・バーグマンさんは、ホリデーシーズンまでに販売する玩具がなければ店を閉めざるを得ないと話す。店はバーグマンさんの母親が40年以上前に開いた。「145%のコスト上昇を負担する小売店がいるかは疑問です」とバーグマンさん。「製造業者と輸入業者は、関税後に値上がりした商品を購入する人はいないと想定している」と指摘する。
例えばフランスでデザインされ中国で製造される人形ブランド「Corolle」。価格は40〜150ドルだが、数週間前に関税問題が落ち着くまで輸入は停止となった。数か月前に夏向けの納期を想定して注文したスクーターの注文も同じ状況だ。輸入業者は関税を回避するため出荷をカナダに転換し、バーグマンさんに希望数量のスクーターが届かない可能性を通知。ウエストサイド・キッズの今年の最初の3カ月間の売上高は、前年同期比で10万ドル減少したという。
アマゾンなどのオンライン巨大企業やウォルマートのような大手小売チェーンも強敵だ。バーグマンさんは「商品を仕入れて在庫を積み上げ、現在の価格で売ることができる彼らと価格比較されたら、とても太刀打ちできない」と諦め顔だ。
アッパー・イースト・サイドで玩具店、メアリー・アーノルド・トイズを経営するエズラ・イシャイクさんも注文に関する懸念を繰り返し、玩具の供給状況の不確実性が「最も不安な点だ」と懸念する。イシャイクさんは関税が下がることを希望しており、10%や12%まで下がれば理想的だが、40%でも「かろうじて吸収可能」だと話した。
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