2012年2月8日 NEWS

卒業には65点以上必須 今後は75点以上を基準点に - 州統一試験

 ニューヨーク州ではことしより、高校卒業資格を得るために必要となるリージェンツ試験(州統一試験)で、各主要5科目すべてにおいて65点以上を取得することが必須となる。以前は65点以下の場合、地方卒業資格(local diploma)を取得する選択肢があったが、今年度より同制度は廃止となり、英語、数学、科学、世界史、米国史の5科目で基準スコアを満たすことが要求される。

 同州の教育局では、各学校職員の判断に委ねる試験の評価方法をかねてより疑問視。現在は英語の試験について、州内の全公立高校で統一試験を行っているが、難関大学を目指す生徒と英語を母国語としない生徒の学力レベルを同一の試験で評価することに対する批判もあり、現状としては基準を下げた形での評価を行っているとのこと。

 これに対し、当局のジョン・B・ジュニア局長は今後、基準スコアを75点まで引き上げることを検討。また、より厳密な教育システムを目指すため、緻密に設定されたカリキュラムおよび試験による全米共通学力基準(Common Core State Standards)の導入を進めているとのこと。

 同州では長年、学力向上を目指してさまざまな取り組みが行われているが、飛躍的な向上には至っておらず、今月24日に行われるリージェンツ試験の結果に注目が集まる。

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