「SUSHI」「TEMPURA」「SAKE」—。米国では今や日本食が大衆食として根付き、レストランだけでなく一般家庭でも広く食されるまでに浸透した。今回は、日本食の普及に伴い注目が高まる和包丁の中でも、トップクラスの人気を誇る「堺孝行」ブランドの魅力に迫る。
職人が丹念に造り上げた芸術作品
近年、世界的なブームを巻き起こしている日本食。米国のスーパーマーケットでもさまざまな食材が手に入るので、一般家庭の食卓をも彩るようにまでなっている。ヘルシーで繊細な味わいを醸し出す日本食は見た目にも美しいものが多く、ニューヨークでもプレゼンテーションにこだわった〝五感で楽しむ日本食〟が現地の人に受けている。
四季折々の豊かな食材は日本食文化の源。相手をもてなすための調理道具として発展した和包丁は食材や用途に合わせて造られているため、〝本格派〟の追求には欠かせない道具だ。また、芸術とも言える日本料理の美しさは料理人の技術はもちろんだが、陰で和包丁が支えてきたと言っても過言ではないだろう。
ここニューヨークでも、職人の魂が息吹く芸術作品の価値が高まっている。
運命の出会い、長く付き合うからこそ良いものを
「料理の鉄人」でお馴染みのスターシェフ森本正治氏が営むニューヨーク切っての人気日本食レストラン「モリモト」で腕を振るうシェフ、ダグラス・キムさんは、2011年にジャビッツセンターで開催された食の祭典「インターナショナル・レストラン&フードサービスショーNY」で、「堺孝行」の和包丁と運命の出合いを果たした。
「1日のうち、一番長く向き合う包丁には強いこだわりを持っています」と話すキムさん。これまでにドイツやイタリア、フランスなど世界各地の一流品も試してきたが、「堺の包丁ほど使い心地が良く、良心価格で手に入る包丁はなかなかない」と、その魅力に取り付かれ、コレクションを着実に増やしてきた。「料理人にとって、包丁は自分の一部。相性が大切なんです」と語る。
キムさんによると、「日本食は味はもちろんのこと、繊細なビジュアルプレゼンテーションも魅力のひとつ。だからこそ、細かい手作業にも対応できるものが必要」。堺ブランドの魅力は、手に吸い付くようにしっくりくる持ち心地抜群のグリップと、さびに強く衛生的にも優れたステンレス鋼材を使用した刃先なのだとか。もちろん、切れ味については申し分ない。

「職人が使い勝手の良さを追求し、丹誠込めてひとつひとつ造り上げた包丁はまさに芸術作品」と話すキムさん。料理人人生を続けて行く上で、今後も〝自分の一部〟として「堺ブランドの和包丁とは長く付き合って行くことになりそうですね」と笑顔を覗かせた。
堺孝行の和包丁も登場! レストラン&フードショー
米国最大級のフードショー「インターナショナル・レストラン&フードサービスショーNY」が、今年も3月4日〜6日の日程でマンハッタン区のジャコブ・ジャビッツセンターで開催される。
フードビジネス関係者を対象とした同展では、各国クイジーヌの食材やキッチン用具が一堂に介すため、来場客からは「さまざまなアイデアが溢れているので、メニュー考案のヒントになった」「おいしく食べ歩きながら、食への知識が深められる」などの声が聞かれる。
また、毎年好評の日本食材を扱ったジャパン・パビリオンも今年は40社以上の参加が決定しており、例年以上の盛り上がりを見せることになりそうだ。期間中は、配給会社トゥルーワールドフーズより堺孝行の和包丁も出展される。乞うご期待!
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