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移民法改正に伴い不法滞在者の取締も厳しくなる
米上院議会はこのほど、主要な国際空港から出国するすべての外国人に対し、出国時の指紋採取を義務付ける新たな移民法条項を可決した。これにより2年以内に、クイーンズ区のジョン・F・ケネディ(JFK)国際空港をはじめとする北米で最も利用者の多い10空港で、出国する外国人を対象とした指紋採取システムが導入されることになる。また、ラガーディア空港およびニューアーク空港を含むその他20の空港でも、6年以内に同システムが導入されることも決まった。
この決定は移民法の改正に伴うもので、米国ビザ保有者によるオーバーステイ(ビザ失効後の不法滞在)の防止を目的としている。現在、米国内の不法滞在者の数は約1100万人に上り、うち40%以上がオーバーステイによるものとみられている。
また、ことし4月に発生したボストン連続爆弾テロ事件で、容疑者兄弟を助けるための証拠隠滅に関わった疑いで逮捕されたカザフスタン出身の留学生が、1月に失効後の学生ビザで米国に入国していたことも分かっている。
オバマ大統領の主導による移民法改正案では、一部の不法滞在者に対して市民権への申請を許可することが検討されているが、共和党を中心とする一部議員からは、オーバーステイ滞在者の追跡システムと国境警備の強化を優先的に実施すべき、とする声が上がっている。
上院では顔認識や虹彩スキャンなど、より高度なバイオメトリック(生体測定)を出国時のチェックに導入する条項案も提出されていたが、先週の投票で否決された。
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