新しい旅のスタイルとして、世界中で人気を呼んでいるインターネットを利用した貸室仲介サイト「エアビーアンドビー(Airbnb.com)」の利用が、場合によってはニューヨーク市の条例で違反とみなされる可能性が出てきた。
同サイトは、空き部屋の情報を掲載して宿泊者を募ることができるシステムで、旅行者が多く訪れるニューヨーク市では利用者も多い。だが、このサービスを介して部屋を貸したマンハッタン区に住む男性がこのほど、マンハッタン地裁より貸し出しを違反とする判決を受け、2400ドルの罰金を科されたことが分かった 支払いを命じられたのは、イーストビレッジ のコンドミニアム に住むニゲル・ワレンさん。昨年12月に一時的に自宅を離れる用事があったため、ロシア人旅行者に自室を1泊100ドルで貸し出した。
これに対し同市のクリーブ・モリック裁判官は21日、非認可の宿泊施設運営に当たるとする判決を下した。この判決の根拠となった条例は、違法アパートメントホテルを取り締まる目的で2011年に成立したもので、家主が不在の状態で30日未満の短期間、部屋を貸し出すことを禁じている。
ワレンさんは判決を不服とし、「このような素晴らしい新興企業の活動を、法律で妨げるべきではない」と反論した。またエアビーアンドビー社は、条例改正に向けた働き掛けを行うと同時に、ワレンさんの弁護活動の援助を行っており、「不服申し立てのためのあらゆる可能性を探っている。今回の決定は、法的に間違っているだけでなく、市民にとって不利益となるものだ」とする声明を発表している。
ニューヨーク市側は裁判で、貸し部屋の大半はセキュリティーや消防などの設備が十分でないことを指摘していた。
地元紙ニューヨークポストによると現在、マンハッタン区、クイーンズ区、ブルックリン区で2万2704件がエアービーアンドビー社に貸室登録をしている。
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