セントラルパークやリンカーンセンターから徒歩圏内、アッパー・ウエスト・サイドに位置する「67 Wine」は、1941年創業の老舗ワインショップ。地元のワイン好きはもちろん、観光客にもファンが多いこのお店の魅力を探ってみた。

◆ ニューヨーカーに愛される理由
常時8000種類以上のワインやスピリッツ、日本酒やウィスキーなどを取りそろえている。ソムリエの資格を持つスタッフが在籍し、食事やシーンに合わせたお酒選びも丁寧にサポートしてくれる点が長年地元の人々に愛されている理由だ。店内ではワインだけではなく、スピリッツや日本酒について次々と質問する客の姿が見られたが、スタッフはどの質問にも丁寧に答えており、かなりの好印象だった。


◆ NYのオリジナルラベルは、お土産にも大人気
特に人気なのは、同店の限定ワイン「Petit Somme Series」だ。イエローキャブやセントラルパーク、ブルックリンブリッジなどニューヨークのアイコンをイラスト化したラベルは、観光客でなくても欲しくなる。

スタッフにこのシリーズについて尋ねてみると「12年前から手掛けているが、毎週よく売れる人気商品。スペイン、チリ、ポルトガルなどからセレクトしたブドウを使い、飲みやすい味わいに仕上げている。ほとんどのボトルがスクリューキャップ式で、価格も9.99ドル程度と手頃。普段使いのテーブルワインとしても優秀」と教えてくれた。
オリジナルシリーズの開発やデザインを担っているのは、同店のブランドクリエイターであるオスカー・ガルシア・モンカダさん。各ボトルの裏ラベルには、彼自身によるテイスティングコメントや料理とのペアリング提案が丁寧に記載されている。例えば、ブルックリンブリッジがデザインされたメルローの裏ラベルには、こんな感じだ。

「“67 Wine Petit Somm Series”は、カルロス・イグレシアス(Carlos Iglesias/Spain Wine Collection)とオスカー・ガルシア(Oscar Garcia/67 Wine)によって企画されたプロジェクトで、ニューヨークのアートをフィーチャーしながら、チリ産の楽しいワインラインナップをお届けするシリーズ。明るいピンクがかったハイライトを持つ深い赤色が特徴。ブルーベリーとカシス、そしてほんのりミントの香りが広がる。味わいは快活で、ミディアムボディ、口当たりは滑らかでタンニンは穏やか。仕上がりも柔らかく、パスタとの相性も抜群」
まるで小さなワイン講座のようで、ワイン魅力と楽しさが詰まっている。実際味わってみると、ライトな口当たりでカジュアルに飲める、友達とバーベキューしながら飲むのにもぴったりだと感じた。

個人的に一番のお気に入りは、このシリーズのカヴァのロゼだ。シャンパンと同じ瓶内二次発酵で造られているので泡が細かく滑らか、それでいて価格は14.99ドルとコスパ抜群。見た目もピンクで可愛いので、夏のテラスで飲むとテンションが上がる。ラベルはニューヨークデザインではないがデイリーワインとしてはおすすめ。
手頃な価格で、ニューヨークの空気を感じられるワインを探しているなら、67 Wineは間違いなく立ち寄りたい一軒。地元に愛され続ける理由と旅の記憶に残るような1本がきっと見つかるはずだ。
取材・文・一部/藤原ミナ
67 Wine
住所
179 Columbus Ave.
営業時間
月〜水 10:00-20:00
木〜土 10:00-21:00
日 12:00-19:00
年中無休(祝日・一部例外あり)
公式サイト
https://www.67wine.com
公式インスタグラム
@67wine
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