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米国では現在、約5人に1人が慢性的な痛みに悩まされているといわれる。そうした中、注目されているのが、薬を使わずに脳の働きにアプローチする新たな治療法だ。

CNNの医療番組「Chasing Life」(2025年7月18日配信)では、ユタ大学の臨床心理学者エリック・ガーランド博士が開発した治療法「MORE(Mindfulness-Oriented Recovery Enhancement)」が紹介された。
この療法は、呼吸や感覚に意識を向ける「マインドフルネス」、ストレスを捉え直す「再評価」、そして「感謝や喜びを味わう」練習を通して、脳が痛みをどう感じるかを再構築するという。ガーランド博士は「痛みの多くは脳が記憶として保持しているもの」と語り、痛みから逃げずに“向き合う”ことで軽減できると説明する。
実際、同氏の研究チームが行った臨床試験では、8週間の実践で患者の約半数が「痛みの強さが25%以上軽減した」と回答。さらに、オピオイド(鎮痛薬)の使用も平均で45%減少したという。
「MOREは即効性があり、安全で非依存性。日々の実践で効果は高まる」とガーランド博士。慢性痛に苦しむ人にとって、薬に頼らず、心の持ちようで痛みを和らげるという新しい選択肢が広がりつつある。
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