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米国で家畜として飼われている豚にウイルス性伝染病がまん延し、豚肉産業に深刻な影響が出ている。
問題のウイルスは中国を感染源とする「豚流行性下痢ウィルス(PED)」と考えられており、ヒトや他の動物には感染しないことが分かっている。米国では昨年5月から流行が始まり、これまでに27州で感染が確認されている。
PEDウイルスの感染により米国内で死亡した豚は、昨年1年間で少なくとも270万頭、最大で600万頭に上ると見られ、そのほとんどが生後2週間にも満たない子豚だという。
豚肉業界では、各社がワクチンの開発に向けての調査・研究を行っており、これまでに研究費用として170万ドルを投資している。また、米連邦政府も調査を行っているものの、感染経路や予防策は未だ解明されていない。
この影響により、米国のことしの豚肉生産量は前年比で7%減少すると見込まれている。これは、世界最大の豚肉供給国である米国にとって、過去30年間で最大の落ち込みとなる。
価格への影響はすでに顕著に現れており、1ポンドあたりのベーコンの平均価格を見ると、2月が前年比13%増となる5.46ドルに急上昇しているほか、ハムや切り身などの商品も価格が高騰している。
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