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米国で行われた最新の調査で、インターネット百科事典の「ウィキペディア」に掲載されている医療関係の項目のうち、10件中9件に誤った情報が含まれていることが分かった。専門家らは、「ウィキペディアの情報をもとに症状を自己診断するのは危険」であると警告している。
ウィキペディアには現在、285カ国語で3100万件の項目が掲載されており、情報源として広く利用されている。しかし一方で、一般のユーザーが書き込みや編集を行えるため、内容の信ぴょう性が確立されていないことが問題視されている。
今回の調査では、「高血圧の診断を下すには、血圧が高いことを示す検査結果が3回確認されなくてはならない」「抗うつ剤は子どもには効果がない」などの情報が掲載されていることが分かった。専門家によれば、これらはいずれも誤った情報で、ユーザーがこれを根拠として自己診断することにより、治療開始の遅れなどを招く恐れがあると警鐘を鳴らす。
また今回の調査では、医師や医学生のうち最大で70%が「治療を行う上でウィキペディアの情報を参考にしたことがある」と答えていることも判明している。
調査を行った研究者らは、「見つかった間違いの多くは小さなものだが、治療に影響を及ぼす恐れはある。医療従事者や研究者は、ウィキペディアの情報は学術誌に掲載される論文とは違い審査を受けていないことを認識し、参考として使うのは控えるべき」としている。
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