合わせて読みたい記事
ニューヨーク州都市交通局(MTA)が先週発表した地下鉄の6〜7月の運行状況の統計から、ニューヨークの地下鉄が機能不全に陥っていることが明らかになった。主な原因は開業100年を超える地下鉄の老朽化とその対策の遅れ。ゴッサミストが2日、伝えた。

この2カ月の主な運行トラブルの発生回数は138回。車両故障が日常的に発生し、クオモ前知事が非常事態を宣言した2018年以来最多を記録している。ニューヨーク市交通局(NYCTA)のビル・アマローサ副社長は「この夏のトラブルのうち、遅延は50回以上だ」と打ち明ける。
機器類の多くは20世紀中頃の製造。修理工場も不全状態の中、目立つのが信号システムの故障だ。更新は当初の予定より9カ月〜3年も遅れている。新しいインフラ改善5年計画も財政源の目処が立たなかったことから承認が5カ月も遅延。信号以外では、線路や車両の故障が遅れの原因に挙げられている。一方、MTAの広報担当は「資本投資が始まれば、長期的にはトラブルが減少する」と楽観的だ。
7月、ウエスト4駅付近では停電や洪水のため、運行停止や遅れが相次いだ。ブルックリン在住のニコール・ストレゼペックさん(24)は「7番線を毎朝通勤に利用している。何回遅れたか覚えていないくらい」と憤慨する。統計によれば7番はトラブルが多い5路線の一つ。その他、E、N、1番線で問題が多発した。
利用者の支援団体ライダースアライアンス(Riders Alliance)の報道担当、ダニー・パールステインさんは「地下鉄網は50年前に崩壊した。車両や線路は新しくなったが、信号システムや電気系統、トンネルなどの構造は老朽化がその後も進み、大規模な改善が必要」と指摘する。「簡単には直らないから、最悪の状況はしばらく続く」と推測している。
RELATED POST
RECOMMENDED
-

客室乗務員が教える「本当に快適な座席」とは? プロが選ぶベストシートの理由
-

NYの「1日の生活費」が桁違い、普通に過ごして7万円…ローカル住人が検証
-

ベテラン客室乗務員が教える「機内での迷惑行為」、食事サービス中のヘッドホンにも注意?
-

パスポートは必ず手元に、飛行機の旅で「意外と多い落とし穴」をチェック
-

日本帰省マストバイ!NY在住者が選んだ「食品土産まとめ」、ご当地&調味料が人気
-

機内配布のブランケットは不衛生かも…キレイなものとの「見分け方」は? 客室乗務員はマイ毛布持参をおすすめ
-

白づくめの4000人がNYに集結、世界を席巻する「謎のピクニック」を知ってる?
-

長距離フライト、いつトイレに行くのがベスト? 客室乗務員がすすめる最適なタイミング
-

機内Wi-Fiが最も速い航空会社はどこ? 1位は「ハワイアン航空」、JALとANAは?
-

「安い日本」はもう終わり? 外国人観光客に迫る値上げラッシュ、テーマパークや富士山まで








