Z世代の若者の間で、かつて主流だった「レトロテック」が再び注目を集めている。スマートフォンや配信サービスに慣れた生活から距離を置き、“手触り”のある体験を求める動きが広がっている。12月8日付のBBCが伝えた。

Amazon UKによると、今年のブラックフライデーではポータブル・レコード・プレーヤーやたまごっち、使い捨てカメラなどのレトロ商品が売れ筋に。家電量販店のカリーズ(Currys)やジョン・ルイス(John Lewis)でも、ラジオやインスタントカメラ、目覚まし時計などの売り上げが伸びている。
所有する喜びを求める若者たち
DVDの魅力は「ケースそのものの存在感」と話すのはディクランさん(17)。配信サービスが全盛の中でも「自分の手元に所有できること」に価値を見いだしており、たとえDVDが“時代遅れ”になりつつあっても、その分、価格が手頃になり、より集めやすくなっているという。
レコード人気の理由は「本物感」

ソウルさん(20)は2016年からレコード盤を収集し、既に1000ポンド(約21万円)以上を費やしたという。「溝(グルーヴ)から生まれる音が本物って感じなんだ」。ジャケットを手に取り、盤をセットする“一連の所作”こそがレコードの魅力だと話す。一方で、「ブームは一時的な流行に過ぎない可能性がある」と指摘する。
フィルムカメラの醍醐味は「時間がかかる」こと

オイビーンさん(21)は、スマホでは味わえないフィルムの質感に魅せられている。「すぐに結果が見られないからこその緊張感がたまらない」と、誕生日や旅行などさまざまな場面でフィルムカメラを使っている。多くの若者が、親世代が使っていた道具へのノスタルジーから興味を持ち、現像作業が必要なカメラは「時代を超えて愛される存在」と、ぞっこんだ。
ゲーム機にもレトロ回帰の波

カイルさん(21)は、子どもの頃に使っていたPSPを買い直し、毎日のように遊んでいる。PS5とは違い「ゲームを入れればすぐ遊べる手軽さ」が魅力だという。「画質もボタンも今の機種の方がいい。でも、そこは重要じゃない」と、アップデート不要のシンプルさが“癒し”になっていると話す。「自分のように本気で使い続ける人もいる」が、「アクセサリーを持つ感覚で流行している部分も否めない」と冷静だ。
















