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パーティーが多い年末年始。ピザを食べる機会も、食べ残しが出る機会も普段以上に増えそうだ。このピザだが、「食べ残しの方が健康的」との説がある。サイエンティフィックアメリカが5日、伝えた。

ピザは華氏40度以下に冷えると、生地の中のデンプン(スターチ)が難消化性の「レジストスターチ」に変化する。食物繊維に似たレジストスターチは小腸で消化されず大腸まで届くために、糖分の吸収が緩やかで血糖値の上昇を抑え、善玉菌のエサとなって腸内の環境を改善する。コレステロールの低下や便通の改善などの効果も望めるというわけだ。
しかも、一度冷めたピザをフライパンや電子レンジ、オーブンで温めてもレジストスターチは残っており、健康効果が期待できる。さらに、米、パスタ、ジャガイモ、豆類などにも同じ理論が通用すると言うからうれしい。血糖値が気になる人は、炊き立てのご飯より冷やご飯の方が良いということだ。温めてもレジストスターチが残っているのは同じこと。冷やご飯の場合は温めず、お茶漬けにする、みそ汁をぶっかけるという奥の手もある。
レジストスターチについては、れっきとした学術論文がある。電子顕微鏡による冷めたご飯粒の写真には、でんぷんが繊維のように固まり、消化作用にもびくともしない様子が映っている。別の論文では、実験に参加した人たちが、朝6時にラボに集合。科学のために冷やご飯を食べたと言うから頭が下がる。
人間の誕生とともに始まった「食」。食べ物とわれわれの体のメカニズムは複雑だ。冷蔵庫が食物繊維の工場だったなんて知らなかった。ピザを頬張りながら、こんな話をすれば、パーティーが盛り上がること請け合いだ。
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