航空旅行では長年、「荷物はできるだけ機内持ち込みだけで旅をする」のが賢い選択だとされてきた。預け入れ手荷物を避ければ、到着後にバゲージクレーム(手荷物受取所)で待つ必要もなく、追加料金もかからないからだ。実際、多くの旅行ライターもこの方法を勧めてきた。しかし近年、その流れに変化が見え始めている。
Googleが発表した検索トレンドによると、かつては「機内持ち込み用バッグ」の検索数が「預け入れ手荷物」を上回っていたが、最近では「預け入れ手荷物」に関する検索が増加している。特に「圧縮袋」や「圧縮パッキングキューブ」といった、荷物を多く詰めるためのアイテムが旅行関連検索で急上昇している。

旅行者はなぜ、預け入れ手荷物を避けてきたのか
USA Today によると、アメリカの主要航空会社で預け入れ手荷物の有料化に踏み切ったのはアメリカン航空(2008年)で、それ以降、ほぼ全ての大手航空会社が預け入れ手荷物料金を設定。2024年には航空会社全体の収益のうち約73億ドルが手荷物料金で占めている。
多くの旅行者にとって、預け入れ手荷物は(国内便の場合)片道35ドル以上の追加出費となる。さらに、紛失や遅延のリスクも心理的な負担だ。実際の紛失率は低いものの、一度でもトラブルを経験すると「預けるのはもうこりごり」と拒絶反応を持ってしまう人は少なくない。
それでも預け入れ手荷物が増えている理由は?
航空業界のデータによれば、過去10年で預け入れ手荷物の数は増加傾向にある。その背景にはいくつかの要因がある。
まず、航空会社のクレジットカード普及により、預け入れ手荷物料金が無料になる利用者が増えたことが大きい。預け入れ手荷物を利用している人のうち、実際に料金を支払っている人は半数以下というケースもある。
また近年は機内の荷物棚不足に加え、機内持ち込み用バッグのサイズや重さのチェックが以前より厳格化し、持ち込み自体が制限されていることも荷物を預ける人が増えている一因とも考えられる。
加えて、約20年にわたって有料化が続いたことで「預け入れ手荷物は有料が当たり前」といった意識が定着したこともある。特に若い世代ほど、追加料金に対する抵抗感が少ない傾向にある。無料だった時代を知る中高年世代は不満を持ちやすいが、Z世代やそれ以降の世代は払うことを前提としてこの慣習を受け入れている。
手荷物を預ける場合に覚えておきたいこと
手荷物を預ける場合は、「預け入れ手荷物が無料」などの特典が付いたクレジットカードを検討してみよう。紛失や他人との取り違いを予防するために、スーツケースにステッカーや目印を付けるのも有効だ。さらに、航空会社の手荷物追跡サービスや、AirTagなどの追跡デバイスを活用すれば、万が一の際の不安を大きく減らすことができる。
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