2026年4月9日 NEWS DAILY CONTENTS

札幌の人気ラーメンシェフがNYに「食事としてのラーメンは海外の方が浸透しやすい」

「ラーメンを食べて、『良い体験ができた』と褒めてくれるのは、海外特有の表現方法ですね」。日本とニューヨークでラーメン作りを探求する、カリスマラーメンシェフ平岡寛視さんは語る。「情熱大陸」にも出演経験がある彼は今回、ニューヨークのあるレストランのメニュー監修のため、この街にやって来た。

札幌でラーメン店「Japanese Ramen Noodle Lab Q」を手がける平岡さん

「10年で受け取られ方が変化している」

札幌でラーメン店「Japanese Ramen Noodle Lab Q」を手がける平岡さんのラーメンは、しょうゆと塩ベースのクリアでありながらもコクのあるスープが特徴だ。日本での活動と並行しながら、”平岡ラーメン” を海外でも広げるべく、10年以上前からニューヨークに足を運んでいる。

「初めてこの街に来たのは2016年。当時のニューヨークは豚骨ラーメンが主流でしたが、10年の歳月を経て、受け取られ方も変化していて、『なんだこの食べ物は?』ではなくなった。10年ぶりの挑戦とはなりますが、今回は思い切りアメリカの食材を使って、日本のしょうゆラーメンを作ろうと決めました」

最強バランスの”しょうゆラーメン”

今回平岡さんが携わったのは、ミッドタウンにある焼き鳥レストラン、NONONOのラーメンメニュー。10年の時を経て再び監修することになり、平岡さんのスタイルでもある先味・中味・後味の効いた醤油清湯(しょうゆラーメン)や担々麺が、リニューアルメニューとして誕生した。

平岡さんが監修した、焼き鳥レストランNONONOのラーメン

日本人にとってはなじみのあるホッとする味でありながら、濃い味や白濁スープのラーメンを好むアメリカ人にとっても「薄すぎない」絶妙なバランスの一杯。弾力のあるモチモチ麺も特徴だ。また今回のリニューアルに合わせて同店の看板メニューでもある焼き鳥とセットで楽しむという、新たなラーメンの楽しみ方も提案している。

アメリカならではの「食べられ方」とは

メニューにはランチ限定の「エクスペリエンスセット」(27ドル)があり、2種類から選べるラーメンに加え、焼き鳥セットとドリンクが付いてくる。日本と比べてゆっくりと食事をする傾向にあるアメリカでは、ラーメンもサッとカウンターで食べるものではなく、アペタイザーやドリンクとともに楽しむのが一般的だ。

焼き鳥をつまみながら、ラーメンで締めるという新たな楽しみ方

こうした食べられ方の違いについて平岡さんは、「食事としてのラーメンは、日本よりも海外の方が浸透しやすい」と話す。さらに、「お酒を嗜みながら、ゆっくりおしゃべりをする。そういうラーメンの楽しみ方は日本では浸透しづらいので、味付けや量も含めて、彼らに『おいしい!』と言ってもらえるラーメンを作りたいとずっと思っています」と続けた。

「そして今回のニューヨーク滞在で改めて思ったのは、海外の人たちはラーメンを食べて『グッドエクスペリエンス(良い体験)ができた』と言うんです。これは日本ではなかなかない表現で、海外特有なんです。また『アメージング』と涙ぐみながら食べてくれたりするのを見ると、もっと日本のラーメン作りを頑張り続けて世界の方々に届けたいと思います。こういう瞬間はラーメン職人冥利に尽きますね」

NONONOでは、平岡シェフ監修のラーメンを提供中。この街に住んでいる人も、旅行で訪れた人も、ニューヨークの街になじむ「日本のラーメン」を体感しに行ってみてはいかがだろう。

取材・文・写真/ナガタミユ

NONONO

住所
118 Madison Ave.
公式Webサイト
https://www.nonononyc.com/

                       
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