米国土安全保障省(DHS)は7月16日、留学生らの滞在期間を原則固定する最終規則を発表した。対象はF-1ビザ(留学生)、Jビザ(交換訪問者)、Iビザ(報道関係者)。F-1、Jビザは最長4年、Iビザは最長240日※とする。

専攻や教育課程の変更にも厳しい制限を設けるとしているが、DHSの発表では具体的な条件は示されていない。写真はイメージ(photo: Unsplash / RUT MIIT)

F-1ビザ在留資格変更の猶予期間も短縮

従来は、在籍などの資格を維持している間は滞在を認める「在留資格期間(Duration of Status)」方式が採用され、入国時に明確な終了日が設定されていなかった。学位取得などで、さらに時間が必要な場合、米市民権・移民局(USCIS)へ滞在延長を申請しなければならない。審査では生体情報の確認、身元調査、不正申請のチェックなどを行う。これまで大学側が主に管理してきた在籍状況に加え、連邦政府が延長の可否を直接判断する仕組みに変わる。

また、F-1ビザを保持する留学生が卒業後に出国準備、転校、別の在留資格への変更を行うための猶予期間は、現在の60日から30日に短縮される。専攻や教育課程の変更にも厳しい制限を設けるとしているが、DHSの発表では具体的な条件は示されていない。

既にアメリカ国内にいて、従来方式で滞在中の対象者も自動的に新制度へ移行する。認められる滞在は、規則の発効日から最長4年に制限される。規則は数日以内に官報に掲載され、掲載から60日後に発効する予定。

※Iビザは、発効日(2026年9月15日の予定)から最長240日の移行期間が与えられ、それ以降も滞在する場合は、期限前にUSCISへ延長申請、または再入国を行わなければならない。

まずは留学生担当部署と確認を

DHSは、「長期間にわたり授業登録を続けて出国を避けるなどの制度悪用を防ぎ、定期的な審査によって安全保障を強化するのが狙い」と説明。一方、正規に学ぶ留学生にとっても、修学期間が4年を超える博士課程、卒業延期、研究計画の変更などで追加申請が必要になる可能性がある。また、卒業後の猶予期間が30日に短縮されるため、出国、転校、在留資格変更の準備を早める必要がある。対象者は官報掲載後、発効日や経過措置、延長申請の要件を大学の留学生担当部署と確認すること。

アメリカ離れ招くと批判

新しい規則は、不法移民の摘発にとどまらず、正規のビザで滞在する留学生や研究者にも監視と審査を強めるトランプ政権の厳格な移民政策の延長線上にある。政権は不正防止と安全保障を掲げているが、大学関係者らは合法的に学ぶ外国人にも過度な負担を課し、アメリカ離れを招くと批判している。