ニューヨーク市保健局(DOH)は8月19日、市内在住者1人の西ナイルウイルス感染を確認したと発表した。市内では今年初のヒト感染例。患者は市内と市外の複数の場所で屋外に滞在していたという。米疾病予防管理センター(CDC)は今年、主にアリゾナ、テキサス、カリフォルニア州で計222人の感染を報告している。

ウイルス持つ蚊群、前年同期の2倍
同ウイルスは感染した蚊に刺されることで人に感染する。人から人へは感染しない。ニューヨーク市では毎年6~10月にウイルスを持つ蚊がみられ、活動のピークは通常8、9月。今年は6月16日に最初の陽性蚊群が見つかり、これまでに5区全域で1000群を超えた。前年同期の約2倍に上るため、市は監視と駆除を強化。7月以降、陽性蚊群が確認された地域で駆除を8回実施した。市によると、こうした作業により成虫を通常70%、陽性蚊群を85%超減らせるという。
重篤化すると神経侵襲性疾患を発症
感染者の大半は無症状だが、発熱、頭痛、筋肉痛、発疹、倦怠感が出ることがある。約150人に1人は脳や脊髄に及ぶ重篤で命にかかわる可能性のある神経侵襲性疾患を発症し、意識状態の変化や筋力低下で入院が必要になる。特に60歳以上や免疫機能が低下した人は注意が必要で、65歳以上が神経症状を起こすリスクは65歳未満の3倍に上る。がん、糖尿病、高血圧、腎臓病患者や、免疫抑制薬を使用する人も重症化リスクが高い。症状があれば、すみやかに医療機関に相談すること。
慢性的なたまり水は311に通報を
予防には、夜明けと夕暮れ時の外出を控え、DEET、ピカリジン、IR3535、レモンユーカリ油を含む米環境保護局(EPA)登録の虫よけを説明書通りに使うこと。ただし、レモンユーカリ油は3歳未満の子どもには使用しない。長袖、長ズボン、靴下、靴を着用し、窓やドアに網戸を設置するのも有効だ。バケツ、植木鉢、受け皿、雨どいなどのたまり水は少なくとも週1回捨てること。慢性的な水たまりは行政相談ダイアル311に通報すれば、対応してくれる。
















