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ニューヨーク州のクオモ知事は富裕層の増税に消極的だ。ゴッサミストが3日、報じた。
「ハンプトンなどの別荘に疎開している富裕層は市内には戻りそうもない。市の所得税が富裕層にとって重荷になるからだ」とクオモ知事は3日の記者会見で発言した。さらに、増税すれば、富裕層が州外に逃避する恐れがあると指摘。その代わりに、州選出の議員を通じて連邦政府による財政支援を求めていく考えだ。
コロナ禍で、州は向こう2年で約300億ドル(約3兆1800億円)の歳入不足。富裕層への増税で穴埋めし、支援できていない労働者や教育のために使うべきだとする州議会議員もいる。アラベラ・シモタス下院議員は「この状況下で、富裕層はますます富を膨らませている」と声を荒げる。ロビー団体、アメリカンズ・フォア・タックス・フェアネスによると、州内に億万長者(ビリオネア)は119人。そのうち43家族がクオモ知事の選挙陣営に数年にわたり800万ドル(約8億4000万円)の寄付を行ったとガーディアンは報じている。
一方、失業保険受給者は150万人。年末までに市内でさらに50万人が失職するという予想もある。ニュースクール大学の社会政策研究所、センター・フォア・ニューヨーク・シティー・アフェアーズの責任者、ジェームズ・パロットさんは「コロナの影響は不均等。労働階級や低所得者にしわ寄せがいっている」とコメント。州知事に対し「富裕層に対して相応の負担を求めていく」よう提言している。

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