前回のコラムでは円預金のデメリットについて書きましたが、今回は円安と金融緩和政策に強い「外貨預金」について書きたいと
思います。
そもそも、なぜ外貨建てで資産を持っているのが良いかというと、自国の通貨、つまり円だけを持っていると円安になった時に個人資産が目減りするため、そのリスクヘッジとして有効だからです。また、他にも金利が高い、為替差益を得られるといったメリットがあります。特にアベノミクス以降、政府と日銀主導による金融緩和及び円安政策はもともと超低金利の円の金利を更に低くしており、実質金利は既にマイナスになっています。実質金利とは、銀行金利からインフレを引いたものであり、それがマイナスになるということは預金していても、実際は逆に銀行に利息と手数料をずっと払っているのです。
一般に外貨預金というと米ドルをすぐ思い浮かべると思いますが、銀行によって豪ドル、ニュージーランドドル、英ポンド、カナダドル、スイスフラン、ユーロ、香港ドル、ノルウェークローネ、南アフリカランドなど様々な通貨で預金ができます。しかし、米ドルもリーマンショック以降のばら撒き政策により低金利になっており、基軸通貨という点
以外のメリットが少なくなっています。
では、どこの通貨が良いかというと、自身のリスク許容度や目的によって変わりますが、一般的には資産配分し、様々な通貨に分散するのが大切です。特に先進国通貨、豪ドルや南アフリカランドといった資源国通貨、そしてトルコリラなどの新興国通貨という具合に通貨ごとの特長や性質を元にバラン
スよく配分するのが良いでしょう。
また、銀行で扱っているメジャーな通貨だけではなく、実際にスリランカやカンボジア、モンゴルなど、現在急激に成長しているフロンティア国で海外口座を開き、現地通貨で預金すると年率13%以上の利息を得ることも出来ます。グローバル化したこの時代、旅行がてら現地に赴いて口座を開設するといった事も楽になりました。特にモンゴルは新興国と資源国という両面を併せ持ち、まさにこれから爆発的に成長し、未来のサウジアラビアと言われている国なので、短期の高金利を期待するだけではなく、長期投資による資産増大も大きく期待できます。しかも、現地通貨だけではなく、ドルによる預金も年率7%に近く、為替リスクの心配もありませんので、一度口座開設を検討しては
いかがでしょうか。(在NYエコノミスト チングーン・ボロルマー : l.cbolormaa@gmail.com)
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