違法薬物で1歳息子死なす 袋詰め中に吸収か、母親を再逮捕

 1歳の息子にオピオイド系の薬物を摂取させ死なせたとして、ニューヨーク市警察(NYPD)は29日、違法薬物所持罪で起訴されている母親のダイラ・サンタナ=ゴンザレス容疑者を殺人の疑いで再逮捕した。各メディアが報じた。
 報道によると、同容疑者は昨年12月末、夫と共に、ブロンクス区モリスハイツのアパートで、合成オピオイドのフェンタニルとヘロインの混合物を販売目的で袋に詰めていた。息子のダーウィンちゃんはこの薬物を何らかの方法で体内に吸収し、呼吸が停止。翌朝死亡した。その直後、夫は国外に逃亡。NYPDは今年1月、サンタナ=ゴンザレス容疑者を逮捕していた。容疑者は勾留中の今年3月、ニューヨーク・デイリー・ニュースの取材に「最愛の息子に危害を加えるようなことは決してしない」と涙ながらに訴えていた。
 フェンタニルはヘロインの50倍強力といわれ、その害は子どもにも広がっている。ダーウィンちゃんが死亡する2日前には、ミシガン州で1歳半の女児がフェンタニルを吸引して死亡。両親が殺人罪に問われている。1999年から2016年までに、全米で約9000人の少年少女がオピオイドの過剰摂取で死亡したというエール大学の集計もある。

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