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「ストーンウォールの反乱」の舞台となったゲイバー、「ストーンウォール・イン」のバーテンダー、ツリーさんこと、フレッド・E・セコイアさん(80)は50年前の反乱の生き証人だ。amニューヨークがツリーさんの証言を通してあの夜を再現している。
ニューヨーク市では当時、同性愛者に酒類を販売するのは違法だった。また、同性愛者であることを公の場で表現することも禁じられていた。同店の客と警察は、「襲撃、逮捕、罰金、釈放」を繰り返しており、ツリーさん自身も、「何度も監獄にぶち込まれた」という。しかし、1969年6月28日の手入れでは、それまで抵抗しなかった客たちが立ち上がった。店の窓を割り、ごみ箱に火を付け、駐車メーターを引き抜いて武器にした。暴動は反乱の様を呈し、抗議のデモはクリストファー通りに飛び火。6日目の夜、ツリーさんらは「闘争継続」を誓い合ったが、その後、警察は姿を現さず、店は7月3日から営業を再開した。
ツリーさんらが、この日の出来事がLGBTQ権利獲得運動の出発点となったと気が付いたのは襲撃の翌年。「ゲイ・リベレーション・フロント」などのLGBTQ権利擁護団体が結成され、ニューヨーク市で初めてのプライドマーチが行われたときだったという。
49年前、クリストファー通りからセントラルパークへ行進するために集まった小さな団体を見て「クレイジーだ」と思ったというツリーさん。「それが年々規模を拡大し今年で50年。誰も想像しなかったことさ」と話した。

ストーンウォール・イン。6月29日撮影(photo: 本紙)
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