少年への性的虐待疑惑でメトロポリタンオペラ(MET)を解雇され、METを訴えていた元名誉音楽監督のジェームズ・レバイン氏(76)と、これに反訴していたMETの間で6日、和解が成立した。ニューヨークタイムズが同日報じた。和解の詳細については明らかにされていない。
 レバイン氏は2016年まで約40年間、METの音楽監督を務めた。しかし17年末、同氏が1960年代から少年にセクハラ行為を繰り返していた疑いが浮上。10代の頃、同氏から性的虐待を受けたとする複数の男性の証言をニューヨークタイムズが報じていた。これを受けMETは同氏を停職処分に。昨年3月には同氏による性的虐待やセクハラの証拠をつかんだとして、同氏を解雇していた。
 同氏は解雇の3日後、16年の引退の際に名誉音楽監督としてMETと10年の契約を締結していたとして、解雇は契約違反と名誉毀損に当たるとしてMETを相手取りマンハッタン区のニューヨーク州高位裁に提訴。METも同氏がMETに対する義務に違反し、損害を及ぼしたとして反訴していた。
 報道によると同裁判所は同氏による名誉毀損の訴えの大部分を棄却。ただMETの名誉音楽監督としてこの先10年務めるとの契約には、品行方正を定めた道徳条項や、不品行による契約解除を定めた条項は含まれないため、METの解雇が契約違反と判断される可能性はあったという。