連載671 やがて世界経済の成長は止まる! 早まる人口減で2050年から投資環境は激変(下1)

連載671 やがて世界経済の成長は止まる! 早まる人口減で2050年から投資環境は激変(下1)

 

各国の人口は今後どうなっていくのか?

 それでは、世界の国別に今後、人口がどうなっていくのかを見てみたい。

 まずはわが国だが、日本の人口はピーク時の2017年には約1億2800万人だったが、今世紀末までに5300万人以下に減少すると予測されている。まさに、半減してしまうのだ。

 イタリアも同じく半減する。現在の約6100万人から約2800万人へと、劇的に減少する。スペインやポルトガル、そのほかの欧州各国も自然増は見込めず、移民を大量に入れなければ人口は減り続ける。イギリスは、いま大量の移民を受け入れているが、それでも2063年に約7500万人となってピークを迎え、2100年には7100万人に減少する見通しだ。

 アジアでは、タイ、韓国も同じ道をたどる。

 現在の世界で、もっとも人口の多い中国は、ほとんどいまの約14億人がピークで、今後4年以内に減少に転じ、その後は2100年までにほぼ半減して約7億3200万人になるとされている。そのため、今後はインドが人口世界一になるが、インドもまたしばらくして減少に転じる。

 このようななかで、21世紀前半のいまもなお人口増を続けているのがアフリカ諸国だが、今後はその増加スピードはどんどん衰えていく。前記したように、サブサハラの出生率は、2015~2020年の4.72から2045~2050年には3.17に落ちる。そして、2065~2070年はさらに下がって2.62となり、2085~2090年は2.28、2095~2100年には2.16となる。
 つまり、2100年には、サブサハラでさえも人口減に転じるのだ。

2050年、世界の6人に1人が高齢者になる

 出生率の低下、つまり少子化の進行と並行して起こっているのが、高齢化だ。世界の高齢者人口(65歳以上の人口)は2018年に初めて5歳未満の子どもの数を上回った。この傾向はさらに加速し、2045年には15~24歳の若者の人数も追い越す。

 高齢者人口と高齢化率の推移を見ると、2020年は、全人口の9.3%にあたる7億2760万人が高齢者になった。これは、世界の11人に1人が高齢者ということだ。

 しかし、このままのペースでいけば、2050年には高齢者人口は15.9%の15億4885万2000人に達し、世界の6人に1人が高齢者となる。さらに、2080年には20.2%、2100年は22.6%に達する。

 当然だが、75歳以上の高齢者も増加傾向をたどる。2020年には2億6928万5000人(総人口の3.5%)から、2100年には13億4762万9000人(12.4%)に膨らむ。

 世界規模で高齢化が進むのは、各国の平均寿命が延びていくからだ。1990~1995年に64.56歳だった世界の平均寿命は、2015~2020年に72.28歳にまで伸びた。そして、2050~2055年には77.35歳になると予測されている。

(つづく)

 

この続きは12月16日(木)発行の本紙(メルマガ・アプリ・ウェブサイト)に掲載します。  ※本コラムは山田順の同名メールマガジンから本人の了承を得て転載しています。

山田順
ジャーナリスト・作家
1952年、神奈川県横浜市生まれ。
立教大学文学部卒業後、1976年光文社入社。「女性自身」編集部、「カッパブックス」編集部を経て、2002年「光文社ペーパーバックス」を創刊し編集長を務める。2010年からフリーランス。現在、作家、ジャーナリストとして取材・執筆活動をしながら、紙書籍と電子書籍の双方をプロデュース中。主な著書に「TBSザ・検証」(1996)、「出版大崩壊」(2011)、「資産フライト」(2011)、「中国の夢は100年たっても実現しない」(2014)、「円安亡国」(2015)など。近著に「米中冷戦 中国必敗の結末」(2019)。

 

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