2022年9月9日 NEWS DAILY CONTENTS COLUMN 山田順の「週刊 未来地図」

連載848 米景気後退、バイデン支持率急落・・・  2024年トランプ再選なら日本は「悪夢」に!(上)

連載848 米景気後退、バイデン支持率急落・・・  2024年トランプ再選なら日本は「悪夢」に!(上)

(この記事の初出は8月2日)

 コロナ禍が収束しようとしているのに、世界はますます混迷を深めている。世界を牽引しなければならないアメリカの景気は低迷し、バイデン大統領の支持率は急落。トランプ前大統領が、復活の気配を見せている。
 このまま、アメリカの政局が迷走を続ければ、世界はさらに混迷する。今秋の中間選挙で民主党が惨敗し、2024年の大統領選で、万が一トランプ再選となれば、それは、日本にとっては「悪夢」としか言いようがない状況が訪れる。

 

2期連続のマイナス成長は不景気の証し

 アメリカ商務省が7月28日発表した第2四半期(4月~6月期)のGDPは、前期と比べて年率換算でマイナス0.9%だった。これは、第1四半期のマイナス1.6%に続き2期連続だ。一般的に「2期連続マイナス」は、「景気後退」と定義される。経験則から言っても、「景気はよくない」と認定される。
 しかし、ジャネット・イエレン財務長官は、「景気は後退していない」と強弁した。バイデン大統領も、「景気後退とは思えない」と、記者会見で述べた。
 イエレン財務長官は、景気後退ではないと信じる理由として、強い労働市場を挙げた。「真の景気後退とは経済が広範囲に弱体化することだ。いま、私たちが見ているのはそれではない」と述べ、アメリカ経済は2022年前半に270万人の新規雇用があり、第2四半期だけで110万人の雇用を増やしたと強調した。
 バイデン大統領も、同じく労働市場を挙げて、「失業率3.6%という記録的な数値がある」と述べた。
 しかし、労働市場だけで、景気の動向を判断するには無理がある。あらゆるものが上がるインフレが亢進するなか、所得が増えていかない現実を目にすれば、これはもう不景気と言うほかない。

同時期のトランプより低い支持率30%台

 景気動向は、大統領の支持率に直結する。
 もともと低かったバイデン大統領の支持率は、ここにきて急落している。直近の世論調査の結果は、惨憺たるものだ。
 キニピアク大学が、7月20日に発表した世論調査では、バイデン大統領の支持率は前回の調査時の33%からさらに低下して、なんと31%にまで下がった。
 7月前半に行われたロイター、ギャロップなどの世論調査でも、軒並み30%台を記録しており、これは、トランプ大統領の同時期の43%台を大きく下回っている。
 キニピアク大学の世論調査の項目別では、「新型コロナウイルス対応」の支持率は50%だったが、そのほかの項目では「ロシアによるウクライナ侵攻」40%、「外交」36%、「銃乱射」32%、「経済」28%と、低評価のオンパレードだ。
 アメリカが直面する緊急課題としては「インフレ」が34%ともっとも高く、「銃乱射」(12%)、「移民」と「選挙法」「中絶」(それぞれ8%)などが続いた。つまり、バイデン政権は、経済、とくにインフレに対して、まったく無策ということだ。
 この低支持率に、今年の11月に行われる中間選挙がもしいま行われたら、下院で共和・民主党のどちらが多数派になることを望むかという問いに対しては、共和党が44%、民主党が43%と世論は真っ二つに割れた。また、同様に、上院については、共和・民主党ともに44%と同率だった。

(つづく)

この続きは9月9日(金)発行の本紙(メルマガ・アプリ・ウェブサイト)に掲載します。 

※本コラムは山田順の同名メールマガジンから本人の了承を得て転載しています。

山田順
ジャーナリスト・作家
1952年、神奈川県横浜市生まれ。
立教大学文学部卒業後、1976年光文社入社。「女性自身」編集部、「カッパブックス」編集部を経て、2002年「光文社ペーパーバックス」を創刊し編集長を務める。2010年からフリーランス。現在、作家、ジャーナリストとして取材・執筆活動をしながら、紙書籍と電子書籍の双方をプロデュース中。主な著書に「TBSザ・検証」(1996)、「出版大崩壊」(2011)、「資産フライト」(2011)、「中国の夢は100年たっても実現しない」(2014)、「円安亡国」(2015)など。近著に「米中冷戦 中国必敗の結末」(2019)。

 

 

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