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禁酒法時代の名残で「奇妙な」法律が、ニューヨーク州に今も残っているのをご存知だろうか。州内では、スーパーマーケットでのワイン販売が禁じられているなど、禁酒法の廃止後に始まったアルコール販売に対する規制の影響を受け、禁酒法施行中よりもずっと厳しくなった。

ニューヨーク・タイムズ(1日付)によれば、酒屋が日曜午前中に営業するのは違法で、昨年まではクリスマスの営業も禁じられていた。2016年に「ブージー法」が施行されるまでは、日曜の午前中にレストランやバーでの酒類提供も禁じられていた。
また、酒類業界を「生産者」と「卸売業者」、さらに酒屋やバーなどの「販売者」の3類型に厳密に分ける制度が残存している。例えば、バーが酒を購入するのは卸売業者に限られており、酒が切れても、近所の酒屋で購入することはできない。背景には、禁酒法に由来して、卸売業者が大きな力を有しているためだという。卸売業者は組織犯罪のメンバーだったが、禁酒法後は合法企業へと変わった経緯がある。
飲料用アルコールの製造・販売等を禁止する合衆国憲法修正第18条(禁酒法)が1991年に成立すると、スピークイージーと呼ばれる闇酒場が盛況した。スピークイージーは、閉店時間や年齢制限はなく、教会の隣や学校の近くで営業する店もあるなど、無法地帯だった。
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