夏に出現した新たなインフルエンザ株の感染が、カナダやイギリスに加え、日本でも「前例のない」規模で拡大。専門家の間では、冬季の流行期を前に警戒感が一段と強まっている。米疾病予防管理センター(CDC)はほぼ2カ月にわたり、アメリカにおけるインフルエンザ動向に関する最新の見解を公表しておらず、実態把握の遅れが懸念される。NBCニュースが12日、報じた。

問題となっているのは、H3N2型インフルエンザの新たな亜型で、今シーズンのワクチン株が決定された4カ月後の6月に突如出現した。夏の間に7つの新たな変異を獲得しており、今季のワクチンとの適合性が十分でない可能性が指摘されている。
世界保健機関(WHO)で呼吸器疾患を担当するウェンチン・チャン博士は同日、「同変異株は急速に拡大し、北半球の一部地域では既に主流株となっている」と強調。H3N2型は他の株に比べ重症化しやすく、特に高齢者への影響が大きいとされる。
イギリスでは今シーズンの感染者数が前年同期比で約3倍に達するとみられ、国民保健サービス(NHS)は「例年より早い感染波」に警戒を呼びかけている。カナダでも同様に感染が拡大しており、日本でも異例の早さで流行が進んでいる。
日本テレビの報道によると、厚生労働省の集計では11月4日時点で、東京都内のインフルエンザ患者数が前年同期の約6倍に急増。感染拡大に伴い、全国で2300を超える保育施設や学校が一部閉鎖を余儀なくされているという。
H3N2型はA型インフルエンザウイルスの一種。アメリカでもA型陽性の報告が散発しているが、CDCは9月26日以降、政府機関の一部閉鎖の影響で詳細な報告を停止。さらに、米保健福祉省(HHS)が今年に入り最大1万人規模の公衆衛生職員削減を発表したことから、CDCの分析・報告体制の「空洞化」への懸念も高まっている。
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