外食が盛んな中国。人口1人当たりの外食店数はアメリカの3倍だという。ミルクティー専門店だけで42万店舗以上。足元の経済成長が鈍化する中、採算を度外視した熾烈な値下げ競争が始まり、1杯1ドル以下も登場。中国のファストフードチェーンが生き残りを賭けてアメリカに進出を開始した。ニューヨークタイムズが1日、紹介した

広東省深圳市に本社を置く、ヘイティー(Heytea)は2013年に1号店をオープン。アメリカ国内でも既に30店舗近くを展開している。タイムズスクエアの旗艦店には、お目当てのチーズティーを求めて長い行列ができる。中国国内に4000店。ただし、中国ではフランチャイズの募集を停止した。

競合する、ネイスノウ(Naisnow)もクイーンズのフラッシングに今年10月に上陸。ここにも客が並ぶ。アメリカでアボカドやケールをベースとしたドリンクを開発して人気がある。中国に比べ利益率は高い。向こう3〜5年で500店舗に増やしたい意向だ。
同じくチャジー(Chagee)も今年4月、ロサンゼルスに最初の店舗を設けた。「中国系アメリカ企業」を目指して5月にはナスダックに上場。既にカリフォルニア州外を含む20店以上の出店計画がある。その他、大手コーヒーチェーンのラッキン(Luckin)もマンハッタン内に数店舗を設けている。
中国内に2万店舗以上というワランス(Wallace)は昨年、ロサンゼルス郊外に店舗をオープン。フライドチキンやハンバーガーを提供する。フルサイズのチキンサンドイッチは3つで10ドル。チックフィレイやKFCは1つで6ドルだ。2026年末までに10店舗増やす計画。
10年以上前に撤退した、火鍋レストランチェーンのハイディーラオ(Haidilao)も再進出を果たした。食べ方の説明書作成、麻辣スープの辛さ調節、牛肉の選択肢の拡大といった工夫をした。そのかいあってこの夏、人気ドラマ「アンド・ジャスト・ライク・ザット」に登場。SNSでバズった。
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